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其の陸 ページ7

伊「はぁ?お前、こんなのもついてこれねぇのか、弱味噌だな」


『んなことわかっとるわ!お前と違ってな!!』

そうだよ弱味噌なんだよ!!筋金入りの弱味噌だわこちとら。というか弱味噌ってなんだよ味噌って。軟弱者ってことか?そんなこと自分でもわかっとる。





伊「しょうがねぇ、おぶってやる!!」
え、マジですか伊之助さん。天使ですか。

そう言ってかがむ伊之助を見て、私は躊躇した。そこまでやってもらってよいのだろうか、それに私重いよ?脂肪の塊みたいなもんだからな?



『なんか悪いよ、それに私重いもん、やめといたほうが身のためだよ?』


伊「子分の癖につべこべ言ってんじゃねえ!早く乗れ!!」

いやお前の身のために注意してやってるんだぞ。だが、他にできることもないのでおとなしく背中におぶさる。

伊「なんだぁ、軽いじゃねぇか!いくぞっ、猪突猛進!!!!」

ああ、本当に君はいい子だね、軽いなんて言ってくれるなんておねぇさん嬉しいよ。年齢知らんけど。おぶられたまま伊之助に聞く。

『ねえ伊之助って何歳なの?』

伊「俺か?15だ!!!!Aはいくつだ?」

『私は16だよ、私のほうがお姉さんだねー!』
フフンと得意げに言うと、癇に障ったのか言い返してくる。

伊「うるせぇ!振り落とすぞ!!」
『ぎゃあ、それはやめて』


それはやばい、実際伊之助はかなりの速さで走っているのだ。私を背負っているのにもかかわらず驚異的な速さだ。振り落とされたら100%首の骨を折る。慌てて私は伊之助の背中にぎゅーっとくっつく。今気付いたけどほんとにこいつすごい筋肉だな、なんて変なことを考えてしまった私を殴りたい。



伊「おらぁ、ついたぜ!」

『えっ、あっ、もう着いたの?くっそ早いな、おい。まだ2時間もたってない気がするんだけど』

伊「そりゃぁ俺は親分だからな!!」

『お前ほんとすごいね…』

伊「ハハハハハ、俺はすげえんだぞ!もっと褒めろ!!」

『うわー、すごいねぇ!さっすが親分!!かっこいいなぁ、かなわないよ!!』

伊「グワハハハハ!!よし、ドングリやる!!」
嬉々としてドングリをくれる伊之助。かわいいかよ。





『うん、ここまでくれば自分で行けるよ、ありがとね』


伊「強くなったら勝負しろよ!」
うん。勝負するよ。強くなる気ないけどね。きっと伊之助と会うのは最後になるんだろうな、ドングリ大切にしよ。

『じゃあね、伊之助ー!!!!』
私は茂みに消えた伊之助に向かってそう叫んだ。

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ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーキャラクター

我妻善逸


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月見うどん(プロフ) - 坂口さん» わかる。 (2020年6月11日 23時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
坂口(プロフ) - 玄弥が本当にいたら、いいのに (2020年6月11日 22時) (レス) id: 00b7ed554e (このIDを非表示/違反報告)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» ぶっきらぼうだけど絶対に優しいよね、兄弟思い。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
坂口(プロフ) - 玄弥がお兄ちゃんだったらよかったな (2020年6月10日 22時) (レス) id: 00b7ed554e (このIDを非表示/違反報告)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» 私も好き。かわいい。でもかっこいい。 (2020年6月10日 22時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見うどん | 作成日時:2020年5月31日 12時

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