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其の肆拾壱 ページ42






急に声が聞こえた。



『お腹空いたよ〜、誰か助けてぇぇぇ』

人間の匂いだった。優しい匂いと少し怯える匂いもした。敵意はなさそうだったので声をかける。

「誰か居るのか?」




少し遅れて声が返ってくる。

『誰か居るの?』

少し泣いているような声だった。心細そうな声。







『人間…だよね?人間じゃなかったら呼んでないから来ないで』

その言い方が面白く、少し笑ってしまった。



「俺は人間だぞ」


目の前に現れたのは顔を涙で濡らした少女だった。









『うわぁぁぁん、良かったぁぁぁ!』

俺の顔を見るなり抱き着いてきた少女。突然の事に驚いて身を固くする。整った顔が頬に触れそうなぐらい近くなる。顔に熱が籠るのを感じた。


『あ…ごめん、抱きついちゃった』
俺の顔を見て、ぱっと離れた少女。別に俺はまだ抱きつかれていても構わないんだが…

「大丈夫だ、疲れていたんだろ?もう泣き止んだか?」



うん、とうなずく少女。其の仕草が妹に似ていて、可愛らしかった。


『もう大丈夫、ありがとう』

「なら良かった、君はなんていう名前なんだ?」




『えと…Aです』

「そうか、俺は竈門炭治郎って言うんだ!よろしくな、A!」



可愛らしい笑顔を向けてくるA。長男として、守りたくなった。


「そんなにお腹が空いているなら、俺がAの分も何かとってきてやろうか?」


少し考えるようなそぶりを見せてからAが言った。

『え、それは悪い』


…何が悪いんだ?俺は長男だから当然のことだと思うが…(困惑)もしかして俺が次男だと思っているのかもしれない。


「俺は長男だから大丈夫だ!」
もし俺が次男だったら取ってくることは出来なかったかもしれないけれど、長男だからできる。

「だから悪いけど、少し待っていてくれないか?」


『ええ、全然悪くないよ!逆にこっちが感謝だよ、有難う炭治郎』


「そうか、なら良かった!」
さっきから表情がくるくると変わってとてもかわいい。妹のようだ。


「だから悪いけど、少し待っていてくれないか?」

『ええ、全然悪くないよ!逆にこっちが感謝だよ、有難う炭治郎』



偉いなぁ、一人で待てるのか。花子や茂、六太だったら泣いていた。

「そうか、なら良かった!」

頭をポンポン、とする。やわらかい髪の毛の感触と、甘い匂いがした。

Aの横に刀を置き、動物を獲るためにその場を離れた。





*****
絶対炭治郎こんなんじゃないわ。すいません…

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ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーキャラクター

我妻善逸


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月見うどん(プロフ) - 坂口さん» わかる。 (2020年6月11日 23時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
坂口(プロフ) - 玄弥が本当にいたら、いいのに (2020年6月11日 22時) (レス) id: 00b7ed554e (このIDを非表示/違反報告)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» ぶっきらぼうだけど絶対に優しいよね、兄弟思い。 (2020年6月10日 23時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)
坂口(プロフ) - 玄弥がお兄ちゃんだったらよかったな (2020年6月10日 22時) (レス) id: 00b7ed554e (このIDを非表示/違反報告)
月見うどん(プロフ) - 坂口さん» 私も好き。かわいい。でもかっこいい。 (2020年6月10日 22時) (レス) id: 6d114265c3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月見うどん | 作成日時:2020年5月31日 12時

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