十六夜の巫女３

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沢田さんの家に着くと
すでに騒がしい音が聞こえる

玄関のドアに少し隙間が出来ている
ドアを少し引き

｢沢田さん…｣

私が目にしたのは
泣きながら沢田さんが
白衣を着た男の人つまり
Ｄｒ,シャマルさんに抱きついている姿だった

｢申し訳ありませんでした！｣

私は反射的にドアを閉めました

すると丁度沢田さんの家に
京子さんが本を持って現れました

｢Aちゃん？｣

｢京子さん!?｣

｢ちょっ、十六夜さん！違う！｣

沢田さんの慌てた声と共にドアが開きました

｢えっ、京子ちゃん!!｣

｢京子さんどうしてここに？｣

京子さんが何故いらしたか思い出せずお訊きすると

｢お兄ちゃんがツナ君にボクシングの本わたせって
Aちゃんは？｣

｢少し心配事がありまして｣

京子さんは首を傾げましたが
違う場所に目がいってしまいました

[感激だ…死ぬ前に十六夜さんと京子ちゃんが会いにきてくれた！]

沢田さんが感激していると
京子さんはドクロ病のドクロを
ボディペインティングと勘違いなされて
見ようと近づいた

｢お｣

｢きゃっ｣

シャマルさんに肩に腕をまわされています
横の京子さんも同じ状況です

｢君逹可愛いねー｣

｢ちょっ、あんた動物ですか!!
っていうか
京子ちゃんと十六夜さんに近づかないでください！｣

沢田さんが私と京子さんを庇う様に立ってくださいました

京子さんだけでなく私まで…
顔が緩むのを抑えながら

沢田さんの後ろから
沢田さんとシャマルさんのやり取りを見ました

｢なんでだよ
お前カンケーないだろ
あと5分で死ぬんだし｣

あっ…
沢田さんの心にシャマルさんの言葉が突き刺さってしまいました

｢アハハ、さっきから
変なことばかり言って
面白いおじいさん｣

本当の事なのですね…
京子さん可愛いですね

沢田さんは頭を抱えた

｢ツナの奴
死ぬ気弾なしで
死ぬ気になるつもりだな｣

死ぬ気弾無しで死ぬ気って
なれるものなのでしょうか？

｢死ぬ気で十六夜さんと京子ちゃんを守るー!!!｣

あっ
沢田さんがシャツを脱いでしまったためにたくさんの文字が見えてしまいました…

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