魔法使いと学園生活 (ページ10)

今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:294 hit

第九話【鍛錬】ページ10

「ふっぅ、はっ………」

まだ始まって開始十五分程度しかたっていない
でも……月美様はもう息を切らしている
ただ、剣技をしているだけなのに

「くっっ……」

軽い一撃のはずなのに…!
希ちゃんは雷羅の何倍も非力だ!
どうして、どうしてこんなに重く感じる!

「月美様!ガラ空きですよ!」
「っふん!」

「っつぅ…………」

速度だ、速度で重みを足している
勢いをつけて非力を打ち消しているんだ!
今回の試合は能力・魔法使用不可!
完全な力勝負!
速度をつけて攻撃なんて、今の私にはできっこない!

「…これは、っ、」

つらい、想像の何倍も
一撃が重いと、反動もすごい
今回はまだいい方だけど、雷羅との勝負だったらもう終わってるレベルだ

「反動が辛いですね…っ」

「月美様、休憩にしましょう」
「このまま続ければ、お体に障ります」

「いえ、まだです、まだ、いける」

必死に剣の持ち方を直すと、
一点集中し、希に向かって走った

「!これは私も驚きましたよ!」

「これでも、駄目ですか……」
「はあ、はあ、はあ………」

「月美様!?」

「もう………む、、り、」

月美がその場に倒れる
すると体から人が出てきた

「天使………?」
「どいて下さい!早く治療しなくては!」

「落ち着け、私は月美様の守護神」
「そして天使の神、月埜鈴葉(つきのすずは)」
「本来は関与しないのだがな、契約上、体力面での疲弊は私が治すことになっている」
「本来、治癒は専門外なんだが…これも契約、致し方ない」

「天使の神……守護神……」
「とりあえず、よろしくお願いします」

「ああ、少し待っていろ」

「あの、どうして月美様には守護神様がついておられるのですか?」

「月美の体が弱いのは、魔力のせいだというのは知っているか?」

「少しなら聞いたことが……」

「今回は体力がなかったから倒れた、つまり体が弱いからだ」
「体が弱いせいで倒れたなら、私が関与して看てやらなくてはいけない」
「そして、完治するまで見守らねばならない、とういうことだ」
「そして一応日々の生活で無茶をしないか見守るのも契約範囲内だな」

「なるほど……貴方は月美様の体調管理をしていると言っても過言ではないのですね」

「まあそう捉えるのも間違いではないな」

「ん……鈴葉……?」

「月美様、体調が治るまで戦うのは禁止です」
「私が見ていますので、無茶しようとしたら契約で止めますからね」

「う、うん、ありがとう鈴葉」

「では私は帰ります」

とりあえず休もう…