魔法使いと学園生活 (ページ12)

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第十一話【第一試練】ページ12

in 魔法学園実技試験室

「すごい…」

魔法一つ一つが精密だ
物質がいくつか混ぜっていて、いくつなのかわからない
でも一つ一つが完璧で
相手を一方的に翻弄してる

「咲月はあまり戦わないから珍しいんじゃない?」
「そうだね…これはすごいかも…」

にしても、硬い…
魔法一発一発に魔力をある程度込めて、高火力を出しているのに…
なかなか魔力量を使っちゃうなぁ
魔力消費を少なくするのも試験の一つなんだけど…

「なかなか倒れませね……致命傷を与えられたらいいんですけど」
「急所がいまいちわからないんですよね」

目は硬く強化されている
足はおそらく魔法で強化済み
胴体は筋肉があるし、心臓部位は特に強化されているはず
頭は脳を守っているので一筋縄ではいけない
首は魔物なだけあってでかくて致命傷を与えるには流石に難しい

「これは頭の使い所だなぁ」

『月美様、魔力量制限をしましょう』
『一万です一般市民と同程度ですね』

一万…まだ千くらいしか使ってないけど…
コスパよく上級レベルの魔法を使っているし

『私はいいけど、戦闘中は関与しないんじゃなかったの?』

『そんなこと一言も言った覚えはないんですけど…』
『月美様が無理をしそうでしたのでね、忠告です』

『そう、まあわかったよ、とりあえずは倒さなきゃね』

「さて、どうしようか」

とりあえず、目を強化してるものの素材を確認したいな
あれは目に見えてわかるし、おそらく魔法ではない
魔法で作った物質だとしても、魔法自体ではないからね
それから心臓辺りの確認
どう強化されているかって感じ

にしてもさっきまでの敵は弱かったのにこいつだけやたらと強い
さっきのは前座でこっちが本番って感じですね

この場の状況を見るには眼を使うのが一番だけど、
能力判定だと困るんですよね

あーー、聞いてみようかな

『雷羅、少し良いかな』

『なんだ、呑気なものだな、試験中に』

『はあ…眼を使いたいんだけど能力判定にならないか聞いてほしくて』

『眼?眼は体の一部判定だから違反じゃなかったはずだぞ』

『そっか、わかったよ、ありがとう』

よし、それなら眼が使える
もっと早くに知っておきたかったよ
これなら急所を知って、致命傷を与えられる
ここからは素早く行くよ、私