† 入学の手続き † ページ1
.
私立ハンター学園。ここは世界中のハンター志望者が集う学園である。
ハンター試験の撤廃に最後まで反対した協会の人間が６年前に設立した学園で、試験にただ受かれば証を貰えるという仕組みの旧型内容の見直しがされたために開校されたというわけだ。
そんな学園に今、一人の少女が入学する＿＿＿
手の甲で叩いた木の扉がトントントンと三度音を響かせた。
Aはどうぞという声に応じると、ドアノブを下げて扉を押し出した。
「君が新しく入学してきたAくんかね？」
目の前に現れたのは白髭の老人であった。ここ学園長室は、学園が所有するビルの６６階に位置していた。太陽が近いためか、地上よりガラスが光を反射してとてもキレイだ。そんな窓の前で、老人はAが部屋へ入るなり少女を一瞥すると、にこりと笑った。
「さて、まずは自己紹介といこうかの。わしはハンター協会の最高責任者・会長であり、このハンター学園学園長のアイザック＝ネテロじゃ。おぬしの入学、心から歓迎しよう。」
「私は学園長の秘書、ビーンズと申します。そしてこれが貴方の学園ナンバーです。」
学園長の秘書と名乗る豆頭の男が近づき、数字の書かれたプレートをAに差し出した。書かれている数字は『４２』。ネテロは首を傾げるAを見て説明を加えた。
「そこに書かれとる番号は、先日行ったペーパーテストでの点数を基準に決められておる、同時にクラスもな。おぬしは４２。今年の入学希望者３５２人に対し、たいへん優秀な学力を修めていると見た。」
そう言うとネテロは机の引き出しから光る首飾りを取り出し、Aへ近づくと、それを彼女の首にかけた。これは？と、Aが聞いた。
「入学祝いといったところじゃよ、お守りだと思って貰ってくれればいい。」
月と星を象ったペンダントは、絶えることなく太陽の光を帯びて輝いている。
そのペンダントを不思議そうに眺めるAを見て、ネテロが一瞬優しい表情をしたのは見ていなかったらしい。
「話は以上じゃよ。詳しいことは入学式が終わった後に担任が教えてくれるだろう。」
「ありがとうございました。あの、ペンダントも」
「うむ、これから精進してくれ。」
少女は、そうしてこの学園で生活をすることになった。
「会長、ようやくですね。」
「ま、見守ってやるとするかの。」
Aのいなくなった学園長室で、２人がそう話したことも勿論、彼女は知らない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 34人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
海里(プロフ) - 桜紫煌龍�鼎気�» そしてお手数でなければ、また日を改めてから始めから読み直されることをオススメいたします。ご不便をおかけしますが、何卒ご了承ください。投票については、早速数に入れさせていただきました。 (2016年11月28日 16時) (
レス) id: 7b14694aa6 (このIDを非表示/違反報告)
海里(プロフ) - 桜紫煌龍�鼎気�» 投票ありがとうございます。諸事情により本日から作品の内容を一部改編させていただいている最中なので、とても読みにくかったとは存じますが、これからもご支援のほどよろしくおねがいいたします。 (2016年11月28日 16時) (レス) id: 7b14694aa6 (このIDを非表示/違反報告)
桜紫煌龍��(プロフ) - アダルトリオが出てくるのであれば、アダルトリオの中の1人に2票。 お忙しいでしょうが、更新頑張ってください (2016年11月28日 16時) (レス) id: 16a63d5b31 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - クラピカにしてください！ (2016年9月7日 19時) (レス) id: 147c95c351 (このIDを非表示/違反報告)
もちマッチョ - キルア落ち二票！ (2015年8月4日 22時) (レス) id: 5c8654fb7a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海里 | 作成日時：2014年4月19日 18時
