〈109〉 ページ12
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ﾊﾙﾄ「……は？…最後……？」
最後の方はもう、声が震えていた。邪魔者がいないこの空間では声が響いている様に感じる。
ｷﾞﾙ「あ〜あ。もう少し生きる気だったんだけどなァ。」
ギルはそう言った。
あまりにもいつもの調子で言うもんだから、冗談を言っているのではないかと思ってしまう。
でも、ギルの口から出る赤い液体を見ると、すぐに現実に引き戻される。
ﾊﾙﾄ「…『楽しみにしとく』って!!お前が言ったんじゃねェか!!俺がお前を越すまで見ててくれるって!!
そう…言ってたじゃねェか…ッ!!
…また俺は1人かよ……!!」
ギルからは何も感情が読み取れない。ギルは目を瞑り、ゆっくりと口を開く。
ｷﾞﾙ「……ハルト様、おれは『強さ』とは『仲間を護ること』だと思ってる。
けど、おれはお前を、
…最後まで護る事が出来なかった。お前が目指すべきは、おれじゃねェ……。
『仲間』を見つけてください、ハルト様。『強さ』はそこに────」
ﾊﾙﾄ「……クソ!!俺は仲間なんか要らねェ!!お前が居てくれれば…!!仲間なんか…ッ」
するとおもむろにギルがオレの手を掴んだ。そして、ギルの胸、心臓の位置に持っていく。
ドクン…
ﾊﾙﾄ「ギル……？」
ｷﾞﾙ「こんな危険な目にあわせたのは、おれの責任。だけど、おれの最後のわがままを聞いてくれるなら……」
その後を言わなくても、俺は理解した。ギルは、こう言ったんだ。自分は死にたいんだ、お前のそばで息を引き取りたいんだ、と。
ギルは微笑んだ。
ドクン…
なんで、なんでそんな諦めたみたいな笑顔をするんだよ…。お前はこんなところで死ぬ奴じゃないだろ…？
ギルは強くて、優しくて、怒る時はちょっと怖くて…俺の全てだったのに。
ﾄﾞｸﾝ…
俺が、
俺がアンスガルの次期当主でなければ、
俺が地下牢獄から抜け出そうと思わなければ、
俺がこんな髪色じゃなければ、
俺が、俺ガ、オレガ、
…ﾄﾞｸ…ﾝ
ギルは最後に、
ｷﾞﾙ「…また1人にさせちまう……」
ごめんな────。
小さくそう答えた気がした。
…ﾄﾞｸ…………
──────────
──────
────
｢ああああああああぁぁぁ!!!!!!｣
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クローバー - ハルト君ただの天然かと思ってたけど男前なことするじゃねぇか..(感動) (2017年6月7日 0時) (
レス) id: 654063c91c (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - リナさん» ご期待に添えず申し訳ありません……。 (2017年5月13日 16時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - リナさん» 皆様が良い気分で見れなくなってしまう可能性がありますので、無しの方向でお願いします。 (2017年5月13日 16時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
リナ - ナミとの檄裏みたいです (2017年5月12日 9時) (レス) id: 3f08d45607 (このIDを非表示/違反報告)
tukiho(プロフ) - ヒビキさん» 確かにw現実にいたら恐ろしいですねw (2017年4月24日 17時) (レス) id: 296f9ab165 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kiho | 作成日時：2017年1月7日 2時
