キンプリの紅一点はお姉ちゃん！

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kishi side



岸「楽しかったね。」


永「おん…そうやな。」



あれ？なんか元気ない？



岸「どうしたの？なんか元気なくね？」


永「…颯ってさ、ご両親が亡くなったことって知らんのよな？」


岸「…うん。」


永「…何で(名前)ばっかり辛い思いせんとあかんのやろ。いっつも周りのことばっかりで自分のことより相手優先。何もかもがんばっとるのに何でこんな思いせなあかんの？」


岸「……」



俺は何も言えなかった.


(名前)はがんばってる。がんばりすぎてるくらいに。


いつも笑顔でいてくれるけど、それも(名前)のやさしさ。


俺たちに心配をかけないようにって。



永「…でもそれを支えてやるのが俺らの役目なんかな？」


岸「え？」


永「(名前)が頼れるのは俺らだけなんじゃないかなって。(名前)は俺らとデビューすることを決めてくれて、迷惑かけたくない半分、助けてほしかったんちゃう？」


岸「助けてほしかった…か…」



俺らは(名前)のこと助けてあげられてた？



永「俺らに相談できんくて。そんな時にご両親が亡くなって、颯を一人で面倒見ることになって『しっかりせんと』っていう意識が更に(名前)を苦しめちゃったんかな。」


岸「…やっぱり俺らが助けてあげるしかないね。“無理しなくていいよ”“休んでいいよ”って(名前)のこと、支えてやらなくちゃな。」


永「そうやんな。大切な仲間やもんな。」


岸「そうだな。」




(名前)が思っている以上に(名前)のこと大切に思ってるから。



「どんな時でも味方だ」なんて薄っぺらい言葉、俺らには要らない。



支え続けるよ。ずっとずっと、これからも。

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