〈14〉 ページ17
──────────
────────
─────
たくさんの料理に囲まれ、片手に飲み物を持ったまま皆ハルトの話に耳を傾ける。
そんなに改まった態度とられると語りづらいな、とは思ったが真剣に聞こうと言う気持ちは伝わってくるので黙っておく。
ぽつりぽつりと語り始めた。
ハルト「俺は、
サンジ「
ハルト「
少しハルトが口篭る。過去をさらけ出すことに少し抵抗がある様子だった。言いづらそうだったが、それでも口に出す。
ハルト「いや、まァ……早い話、俺がソルジアなんだ。」
ナミ「え?」
ハルト「ソルジア・ハルト。これが俺の本名だ。」
ウソップ「え!?じゃあお前、王族なのか!?」
ハルト「出自がそうってだけだ。はっ、王族なんて俺から願い下げだね。」
嫌悪感丸出しの顔でハルトはそう吼える。
ハルト以外の全員が驚いて口をポカンと開けていた。王国を統べる一族の出身。王族と言っても差し支えない血統だ。それなのになぜ彼は一人旅をして、なぜこの場に居るのか。正体が分かっても、次々と疑問が浮かんでくる。
ハルト「初対面のやつにはファミリーネームは言わないようにしてんだ。国から追われてる身なもんで。」
ロビン「国から逃げてきたってことかしら。」
ハルト「色々あって閉じ込められててな。」
ゾロ「閉じ込められてた?」
ゾロがそうオウム返しをすると、ハルトは困ったように眉を下げてぎこちない笑みを浮かべた。
ハルト「光も届かない狭い地下牢に、鎖で繋がれて」
ゾロ「…なるほどな」
サンジ「そういうことか…」
ハルトの発言に納得が言った様子のゾロとサンジ。
その2人の様子を見てなんだなんだと他のクルー達がざわめき始める。
ナミ「どういうこと?」
ハルト「言ってなかったんだが俺、閉所・暗所恐怖症なんだ。昔のことでトラウマになっちまって」
ウソップ「だから甲板で寝るって言ったのか…!!」
チョッパー「昔ってことはかなり小さい時だろ?光が入らないのも鎖で繋がれてるのも、身体的にも精神面的にも良くない」
ハルト「全くだ…」
そう答えるハルトは昔を思い出してしまったのか苦い顔をした。
631人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kiho | 作成日時:2016年8月29日 16時