第08話_03 ページ18
僕はここに来る前の世界のことを話した。蒼空兄さんのこと陸空のこと。向こうの世界の現状。今までの暮らしのことを話しておいた。ハツキは良く解からないような顔をしょっちゅうしていた。この世界では理解できないことのほうが多いだろう。それでもハツキは笑顔で最後まで話しを聞いてくれた。これからのことは今から考えるとしても、最終目標は蒼空兄さんと陸空が居る所に帰ること。貰った知識ではやはり、ここの世界と蒼空兄さんと陸空が居る世界は違う世界、違う次元らしい。最初の内はそのせいでかなり放心状態だった。何も食べず、飲まずだったからハツキには心配をさせてしまったようだ。申し訳なく思う。せっかく助けたのに死なれたら殺した事になってしまうからだろう。そんなことを考えながら話を終えた。
「…言っていることは理解できないことが大半だったが、羽海はその蒼空？と陸空？ってやつが大事だっていうことは分かった」
やはり、理解は出来ないことが多かったみたいだ。まあ、当たり前だろう。向こうは機械である程度のことは補えるが、こっちの世界には機械がない。いや、機械はあることにはあるのだが、大型機械しかないようだ。向こうの世界に技術で劣る分、こっちの世界には魔法がある。魔法が技術で劣る分を補っている、という方が正しいのだろう。どちらが上かといえば殆ど差がないだろう…
そういうこともハツキには一応伝えておいた。
しかし、ハツキの顔は今にもパンクしそうな赤色になっていた。うん。頭の中がオーバーヒートしそうだ。
その内バーン！！と大きな音を立てて爆発しそうだなと思いながらしばらく眺めていると、案の定…
バーン！！！！！
と大きな音を立てて耳の穴から煙が見えたが気にせず口からは白い息が出ていた。完全にオーバーヒートしたようだ。初めて人がオーバーヒートする姿を見たような気がします。僕の場合は倒れてしまったけれど…
でも、見てて飽きない人だな、と思ったのは内緒です。
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月緋鈴(プロフ) - 黒羽さん» あ、言われてみれば「注ぐ」ではなく「盛る」ですね。指摘ありがとうございます！ (2014年1月17日 18時) (
レス) id: ffd19b2f3d (このIDを非表示/違反報告)
黒羽(プロフ) - とても面白い作品を書いてくださり、ありがとうございます。とても面白かったです。まあ、強いて言ってしまいますと、ご飯は注ぐものではなく、盛るものという事だけでしょうか？これからも頑張って下さいね！ (2014年1月16日 18時) (レス) id: 8545d7a4af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月燈 鈴 | 作成日時：2013年12月30日 20時
