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「剣持先輩、ガク先輩ちょっと来て」
リリちゃんの声にガっくんがおう!とこちらへ向かって来て、剣持さんも着いてくる。
階段の手すりを掴む時に道着の裾がめくれ、白い腕が見える、心臓やばい、顔もきっと真っ赤だ、どうしよう、どうしよう、と慌てていると、リリちゃんがコソッと耳打ちしてきた。
「A、大丈夫だから、ゆっくり剣持先輩とお喋りしな」
「…へっ???」
「ガク先輩、ちょっと飲み物買いに行こう!」
「え、じゃあAちゃんと刀也さんも一緒に…」
「良いから!!!早く!」
剣持さんが私の傍に来る頃には、ガっくんもリリちゃんも会場の外へ行ってしまっていた。
明らかに困惑した剣持さんの表情を見て、なにか話さないとと慌てた私は1度深呼吸で落ち着いてから口を開いた。
「はっ、初めまして、リリちゃんの友達のAです、!!」
「あぁ、貴方が夕陽のお友達でしたか、初めまして〜剣持刀也です」
近くで見る剣持さんの破壊力ったら、尋常ではない。
少し滴る汗は全く不快感はなく、寧ろ心臓を早くする要因にもなる。自身の汗に気が付いた剣持さんは、道着の裾で汗を軽く拭った。
「すみません、試合直後で汗が……」
「っ、全然!大丈夫です!あの、凄くかっこよかったです、強くて、綺麗で……」
「見てて下さったんですか、ありがとうございます」
「構えの姿勢も綺麗すぎて…目が離せなくて、」
「…あの、もしかしてなんですけど」
剣持さんの目の前でひたすら剣持さんがかっこよかった!と言葉を滑らせまくる口を何とか抑えて剣持さんの方を向く。
「Aさん、剣道経験者だったりしますか?」
「え、そうです…けど、なんでわかったんですか!?」
「普通構えの姿勢から褒めることあんまり無いし…竹刀置いてあるので貴方のかな…と思って」
そういえば竹刀持ってきたんだった、と思い出し、剣持さんとの会話が弾みそうなことに少し頬がニヤけた。
「僕男子校なので、剣道やってる女性と会うの初めてなんです、嬉しいなぁ」
歯を見せて笑う剣持さんが可愛すぎて心臓がギュインッとなるが、何とか平然を保つ。
「でもしばらくやってないです!高校では部活入ってなくて…」
「そうなんですか?勿体ない、Aさんの竹刀少し握ってみても良いですか?」
「どっ、どうぞ!」
「……え、この重さ男性用じゃないですか?」
「あ、そうなんです。練習用に重いの使いたくて…」
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さえ(プロフ) - とても好きです…終始どきどきしちゃいました…!ここまでのめり込んで一気に読み進めてしまった夢小説は初めてです( ; ; )続きも楽しみです〜! (2022年7月30日 5時) (レス) @page30 id: 2b507589db (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - もう本当に最高です、、この年の夏はこの作品を読んでキュンキュンします、、!次の更新も楽しみにしています! (2022年7月14日 2時) (レス) @page30 id: 1248570467 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月15日 22時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - すごく面白かったです!久しぶりにめっちゃドキドキしました‥!剣持の小説あんまりないのですごく助かります。更新大変だと思いますが頑張って下さい応援してます!! (2022年3月16日 1時) (レス) @page26 id: f1af487042 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!!! (2022年3月7日 22時) (レス) id: 74bdb3d0ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かへ | 作成日時:2022年1月26日 15時