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さらりと揺れる少し紫がかった髪の毛
長いまつ毛の先にある綺麗な緑色の瞳
整った形の唇が、あっつ、と言葉を零すように動く。
細くて綺麗な通る白肌に汗がたらっと落ちた。
「っ、あぇ、?」
なんだか上手く息が吸えなくて、心臓がこの前の蝉の声よりも大きく鳴っているのが分かる。
顔に熱が集まって、鏡を見なくても今自分、顔真っ赤だ、と自覚した。
剣持さんは手を振るガっくんに気がつくと、少し控えめに手を振り返した。そしてそのまま視線を下に戻す___と思ったが、ガっくんの横にいる私へと視線を移す。
(待って、今剣持さんと目合ってる…?!)
剣持さんは3秒ほど私を見て固まった後に、優しく微笑んで会釈をしてきた。
「っ……やばい」
「…ねぇ、なんかAおかしくない?どうしたの?」
「え、いや!別に……」
「嘘だよ、だって顔真っ赤だし、なんか剣持先輩の事ずっと見てるし」
リリちゃんにそうつっこまれてさらに顔に熱が集まる。
(嘘、そんな見てた…?!)
「みみみみ、見てない!!剣持さんの事なんか見てない!」
「もしかして…A、」
「きゃー!!違う違う違う!うるさい!」
「剣持先輩の事、好きになった?」
「ちっ、違……」
好きになった?とリリちゃんが少しだけマジな顔で聞いてくるので、私も落ち着くように深呼吸をしてリリちゃんから目を逸らす。
好きとか、そんな出会ったばっかで有り得ないって、そう思ったけど、それならこの心臓の音は説明が付かない。
だって何より、今この瞬間だって剣持さんの事を考えてしまう。彼を知ったのは今日だって言うのに。
「A?」
「………そ、そのっ、一目惚れしちゃったかも、とか言ったら、笑う……?」
「っ……一目惚れ?!」
リリちゃんは目を見開いてそう繰り返す。
ガっくんはさっき席を外したから聞かれてないはずだけど、ちょっと大きいリリちゃんの声に私もびっくりした。
「Aが剣持先輩に?」
「う、うん…なんか、うぅ」
この心臓の高鳴りだったり、気持ちを上手く言葉にできなくてモゴモゴしていると、リリちゃんは私の腕を掴んだ
「Aに好きな人出来たら絶対協力するって決めてたからやっと仕事が出来て満足だよ私」
「え!?ちょ、リリちゃん!?」
リリちゃんはそのまま立ち上がり、剣持さんの方に向かって声を出した。 いつの間に合流したのか、傍にはガっくんも居る。
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さえ(プロフ) - とても好きです…終始どきどきしちゃいました…!ここまでのめり込んで一気に読み進めてしまった夢小説は初めてです( ; ; )続きも楽しみです〜! (2022年7月30日 5時) (レス) @page30 id: 2b507589db (このIDを非表示/違反報告)
あゆみ(プロフ) - もう本当に最高です、、この年の夏はこの作品を読んでキュンキュンします、、!次の更新も楽しみにしています! (2022年7月14日 2時) (レス) @page30 id: 1248570467 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - はじめまして、コメント失礼します。設定タグをご本人様の名前含め、検索除けタグのみに変更お願いします。デリケートな界隈なので対応のほどよろしくお願いします。変更終わりましたらコメントの方は消していただいて構いません。長文失礼しました。 (2022年5月15日 22時) (レス) id: 2518b8b23d (このIDを非表示/違反報告)
いな(プロフ) - すごく面白かったです!久しぶりにめっちゃドキドキしました‥!剣持の小説あんまりないのですごく助かります。更新大変だと思いますが頑張って下さい応援してます!! (2022年3月16日 1時) (レス) @page26 id: f1af487042 (このIDを非表示/違反報告)
ミウラ(プロフ) - めちゃくちゃおもしろいです!!! (2022年3月7日 22時) (レス) id: 74bdb3d0ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かへ | 作成日時:2022年1月26日 15時