#11 ページ11
tn「じゃあ行こうや」
「あ、うん」
ut「おててつないでいこ」
「え、うん…？」
大先生が私の手を優しく包む
ゾムと繋いだ時には感じられなかった体温を感じた
そういえばどうしてゾムは直接手を繋いでくれないんだろう
この間、手袋をして初めて触れられるとか言っていた気がする
tn「なんやA、やっぱ辛いか？」
「え、何が？」
ut「ちょ、トン氏」
tn「…とりあえずエミさんとこ行こうか」
-----------------------------
em「Aさん！トントンさんに大先生！お久しぶりです！」
「エミさん…！！」
去年会った時よりもテンション高く出迎えてくれたエミさん
em「来てくださって嬉しいです！」
「えへへ」
tn「じゃ、俺と、鬱はちょっと本見とるからエミさんとAは2人でどうぞ」
ut「えー･･･わかったよー」
em「少し話しましょう！良かったら奥の部屋に来ますか？」
「はい！」
エミさんがこちらですと、私を導いてくれる
em「今紅茶を入れますね」
「ありがとうございます！」
エミさんが私の前にいい香りの紅茶を置いてくれる
「あの…エミさん」
em「はい、なんでしょうか？」
「妖怪って…なんでしょうか」
em「はい？よ、妖怪！？」
「はい。あの山は一体何があるんですか？」
em「えっ…と、どうして急にそんな事を？Aさんはそんなに怪談に興味を持たれる方でしたか？」
「違くて、その…」
紅茶を一口、口に運ぶと、香りが一気に拡がった。これ、トントンとかにも飲ませたいなぁ
「私の友達が妖怪だったんです」
em「え！？？？？」
「家の近くにある山に入ったんです。ここに来た日に、興味本位で言ったら瞳の緑色の男の人と会って、仲良くなって最近ずっと会っていたんです」
em「…なるほど」
「毎回6時を過ぎると必ず私を送ってくれるんですけど、後ろは振り向くなっていうし、素手で触れてくれないし、この間…緑色だったはずの瞳が赤色になっていて」
em「少し待っててください」
私の話を聞いて考え込んだエミさんは部屋を出て戻ってきた時には本を1冊手に持っていた
em「ここのページに書いてあるのはあの山に住む妖怪のことなんですが……当てはまらないこともあるので、彼が完璧な妖怪であるという保証は無いですね」
「完璧な妖怪…？」
em「妖怪であれば、素手で触るのを避けるということはありません。人間を見るとすぐに食べようとしてしまいますし、まず人型の妖怪というのは見た事がありません」
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かみぶくろ - 初めて小説で号泣しました…emさんの好きな人ってスキマ妖怪の人ですか？！気になるぅ… (2021年4月29日 19時) (
レス) id: 0442811e47 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 部屋で一人で見てたんですが、泣きました。×××。で二人幸せになってほしいな。 (2020年5月14日 20時) (レス) id: 62683d4e75 (このIDを非表示/違反報告)
クリーパー - え、好きです。 めっちゃ好きです！ 近くに友達居たんですけど、部屋出てった瞬間涙が溢れでてきました。 終わり方AもBも好きです！ ×××。も素敵でした！ (2020年4月27日 15時) (レス) id: 33077900eb (このIDを非表示/違反報告)
小雪 - secret zoneの君がくれたものが合いそうな作品だな･･･とにかくいい作品でした！ (2020年4月23日 10時) (レス) id: 39e636922e (このIDを非表示/違反報告)
彼方。 - 泣いた。は??泣いt(((( 何か物事全部うまくいくわけやないんやなって思いました…大切な人との時間はその人以上に大切にしなあかんわ!!!!!好きです。rbrさんの方も好きですけど、こっちもめっちゃ好きです!!!!!これからも頑張ってくだしあ!!!!!! (2019年9月3日 11時) (レス) id: 16501d6f8c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月雛
| 作成日時：2019年8月18日 2時
