無敵の父【東京卍リベンジャーズ】 (ページ16)

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憧れ12 ページ16

エマside

「パパ！お祭りに行こう！」

パパの部屋の襖を開いて声を掛けると
読書をしていたのか眼鏡をかけたパパがこちらを向く。

「......あぁ、武蔵祭りか」
「そう！武蔵祭り！」

パパの膝に座りながら答える。

「お祭りも良いけど、エマ？」
「なに？」

パパの方に顔を向けると少し怒っているような顔。

「あれ......？パパ、怒ってる？」
「私は常日頃から自分の身体は大事にしなさいって言っているよね？」
「......あ」

早く大人になりたい一心で暴走したんだった。
それで、タケミっちやヒナに迷惑かけちゃって、

「えっとね、パパ」
「もし武道くんじゃなかったらどうしたんだい？」
「.........ごめんなさい」
「もしエマに何かあったらと考えたら、私は」

ぎゅっと強く抱きしめてくれるパパ。
あぁ、そっか、さっきの顔は怒った顔じゃなくて
心配している顔だ。

「いつも私が傍にいられるわけじゃない」
「うん」
「あまり危ないことはしてはいけないよ」
「うん、パパ」
「堅のことが好きなのはわかっているがあまり急がないように」
「うん？待って？」
「急いで大人になる必要は無い。」
「ねぇ！いつから知ってたの？！」

「恋をするとやはり女の子は可愛くなるものだね、いつも可愛いけど」

答えになっていない答えが返ってきて呆れた。
でもいつものパパだ。
優しい顔で私たちを見守ってくれるパパだ。

「あぁ、お祭りは行くよ？」
「本当！？」
「浴衣を着ていくだろう？着付けしてあげよう」
「やった！パパありがとう！」

「パパも着よう」と言ったら
微笑みながら頭を撫でてくれる。

お祭りが楽しみだ。