無限列車乗車前1 ページ30
「お慕いしている人はいますが炎柱様には言えない」
って一番間違った答え方じゃない？
「お慕いしているのは炎柱様です」と言えばよかったか？無理。振られたら、その後 気まずいよ。それなら今のままの関係でいい。
「お慕いしている方はいません！」と言えばよかったか？炎柱様に見つめられたら嘘なんてつける訳がない。
もう、言っちゃったんだから仕方ないよね。
あの日からしばらく経つ。私も、鬼を斬っ斬って斬りまくった。体力も向上し階級も、どんどん上がった。
ある秋の日
「A、天元様の生誕祭をするぞ！今度、お館様から任務の話があって俺と煉獄が呼ばれてる。その帰りに派手に飯を食うんだが、お前も行くか？」
んー、あの日、変な感じの別れ方したゃったから ちょっと気まずいな。でも あのままでも嫌だし…
「ご一緒させて下さい！」
数日後、待ち合わせの店の前で一人、天元様と炎柱様を待つ。四半刻も経たないうちに お二人がやってきた。
「おう、待たせたな！」
「A、久しいな！元気だったか？」
よかった、あの日のことは気にしていないみたいだ。
「今日は 煉獄が奢ってくれるとよ！なにしろ俺の誕生日が近いからな。派手に たくさん食べろ！」
「やったぁー！いただきます！！」
「そういや、Aも誕生日近いよな？」
「よもや！俺の誕生日に万年筆を用意してもらったからな！何かお返しにせねばな！」
注文した料理がどんどん運ばれて楽しく食事が進む。気付けば天元様はもう1杯ひっかけている。
「所で、お互いに次の任務はやっかいそうだな。煉獄は汽車か」
………。なんとなく嫌な予感がする。炎柱様…。
「うむ、短期間のうちに四十名以上が行方不明になっている。数名の剣士を送り込んだが全員消息を断っているらしい。宇随は吉原か」
「俺も 遊郭は鬼が身を隠すのに絶好の場所だと思ってた。あそこなら行方不明になっても足抜けと思われるだけだからな。だが、こっちは まだまだ調査が必要そうだな」
嫌だ嫌だ嫌だ…。何だか分からないけど胸騒ぎがする。『お願い、行かないで』喉から出そうな言葉を飲み込む。でも言った所で何も変わらないだろう。炎柱様は絶対に行ってしまうから。困らせるだけだから。でも その一言が言えたら どれだけ楽だろう。胸が苦しい…。
「どうした？さっきから ほとんど食べてないじゃないか？」
「何か喉に詰まったか？大丈夫かぁ？」
二人に心配されてしまう。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平様！うれしいコメントありがとうございます(^-^)煉獄さんは とにかく「かっこよく」「真っ直ぐに」を心がけてます！この先も楽しんでいただけると うれしいです( ´∀｀) (2021年7月6日 19時) (
レス) id: 509f8c3526 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - ここまで楽しく読ませていただきました(*^^*)煉獄さんの気持ちが抑えられなくなってきている様子、ニヤニヤしながら読みました。弐と参もこれから時間のあるときに読み進めたいと思います！猫巻さんの文章、ことばの使い方、大好きです。応援しています(*^_^*) (2021年7月6日 10時) (レス) id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年6月8日 22時
