煉獄さんside ページ26
担当地区の警備中、要から連絡が入る。
カァカァ！近くの村で 隊士が戦闘中！至急援護せよ！！
急ぎ向かうと刀も持たず、へたり込んでいるAと Aに襲いかかろうとする鬼が見えた。
「炎の呼吸 五ノ型 炎虎！」
鬼を伐ったことを確認しAに声をかける。華奢な肩が小刻みに震えている。「はい」と返事するのがやっとなのだろう。こんな雨の中、一人で心細かっただろう…。労うつもりで頭を優しく叩く。
美しい髪が雨で濡れている、無意識に触れてしまった。Aと視線が重なる。照れたように視線を落とす姿がなんとも言えない…
よもや！！
Aの隊服は鬼に裂かれてボロボロではないか、しかも元々が前田謹製の隊服だ。甘露寺ほどではないがAも なかなか立派なものだ。いかん！！見るな、考えるな！公式のスケベ柱は不死川のはずだ！
羽織をかけ、俺の隊服に着替えるよう告げる。
「大丈夫ですっ！」
大丈夫なものか、君が大丈夫でも俺が大丈夫ではない。何度言っても言うことを聞かない。存外、頑固だ…。
「俺のためにも着てくれないか」
怪訝そうな表情だが、やっと納得してくれたようだ。
見たところ大きな怪我はなさそうだが、相手は血鬼術を使う鬼だ。このまま蝶屋敷で診察を受けたほうがよさそうだ。少しでも早いほうがいい。送ってやりたい。
「大丈夫ですっ！」またこれか。頑固だな！そんな所も可愛らしいのだが…。
「俺がそうしたいんだ」
少し ふくれっ面で頷く。愛い。Aを抱き抱えると今度は隠が声をかけてくる。無粋な！
「いや、問題ない。後は よろしく頼む」
Aを抱えながら蝶屋敷まで急ぐ。こんな華奢な体でよく刀を振れるものだ。俺のシャツを握りしめ、寄り添っているA。蝶屋敷ではなく俺の屋敷に連れて帰りたくなってしまうではないか…。
蝶屋敷にたどり着き、胡蝶にAの診察を頼む。俺は「声が大きい」と言われ、すぐに追い返されてしまった。ふがいなし。念のため一泊すると言っていたな。また明日、蝶屋敷へ行ってみるか…。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平様！うれしいコメントありがとうございます(^-^)煉獄さんは とにかく「かっこよく」「真っ直ぐに」を心がけてます！この先も楽しんでいただけると うれしいです( ´∀｀) (2021年7月6日 19時) (
レス) id: 509f8c3526 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - ここまで楽しく読ませていただきました(*^^*)煉獄さんの気持ちが抑えられなくなってきている様子、ニヤニヤしながら読みました。弐と参もこれから時間のあるときに読み進めたいと思います！猫巻さんの文章、ことばの使い方、大好きです。応援しています(*^_^*) (2021年7月6日 10時) (レス) id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年6月8日 22時
