炎柱様、二十歳になる1 ページ17
その後も、私は天元様と一緒の任務や単独任務も次々にこなしていった。ある程度の医学の知識もあったため人手が足らない時は蝶屋敷で しのぶさんのお手伝いもしている。
指令！指令！カァー！北東の森に鬼が出没との情報あり！至急むかえ！
任務だ。
「天元様、行って参ります！」
いつものように挨拶をして宇随邸を出発しようとした。その時…
「A、明日は煉獄の誕生祝いだ！昼頃には帰って来れんな？」
「はぁぁぁ！何ですか？それ？急すぎじゃないですか？」
「まあまあ、『さぷらいず』ってやつだ。二十歳の誕生日は派手に特別だからな！」
「いや、『さぷらいず』の相手は私じゃないでしょう！まあ、いつも通りできるだけ早めに片付けてきますね！」
もうー、天元様。早く教えてくれないと贈り物も買えないじゃない。何か喜んでもらえるものはないかしら…。任務が終わったら何処かで探して帰ろう。
ところが、その日は夜になっても鬼は出てこない。探した挙げ句 夜明け近くにやっと鬼を見つけた。
「月の呼吸 弐ノ型 嘯風弄月」
逃げ足が早い！森の奥に逃げられる、日が昇っても太陽が届かない。しばらくの間、鬼との必死の攻防。
「月の呼吸 陸ノ型 常夜風月」
やっとの思いで鬼の頚を斬り落とす。
「疲れた…あ、今 何刻だ？」
決着がついた時に太陽はもう高く昇っていた。
「いやー、てこずった！約束の時間はもう間に合わないよ。炎柱様の『お誕生日ぷれぜんと』も、まだ用意してないのに！何がいいだろ？うーん、迷う。とにかく近くの町に出よう」
どのみち間に合わないのだから急いでも仕方ないと自分に言い聞かせた。町に出ると色々なお店が並ぶ。買い物は楽しい！でも男の人への贈り物って何がいいんだろう？天元様なら派手な装飾品がいいだろうけど、炎柱様なら実用的な物のほうが喜びそうだな…迷いに迷った挙げ句、黒檀の万年筆を用意した。
結局、宇随邸に帰還したのは夕方近くになってしまった。
「もう！心配したんだから」
須磨さんは泣き、まきをさんには怒られた。
「天元様と煉獄さんは二人で居酒屋に出掛けたのよ。天元様は『どっかで道草くってんだろ』って出て行ったけど、煉獄さんはAをすごく心配そうだったよ」
雛鶴さんが教えてくれた。
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大正コソコソ噂話
鬼になったあの人も月の呼吸を使いますが、鬼となった後、変化させているためAの使う月の呼吸とは別物です。
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猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平様！うれしいコメントありがとうございます(^-^)煉獄さんは とにかく「かっこよく」「真っ直ぐに」を心がけてます！この先も楽しんでいただけると うれしいです( ´∀｀) (2021年7月6日 19時) (
レス) id: 509f8c3526 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - ここまで楽しく読ませていただきました(*^^*)煉獄さんの気持ちが抑えられなくなってきている様子、ニヤニヤしながら読みました。弐と参もこれから時間のあるときに読み進めたいと思います！猫巻さんの文章、ことばの使い方、大好きです。応援しています(*^_^*) (2021年7月6日 10時) (レス) id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：猫巻 | 作成日時：2021年6月8日 22時
