初めての逢引き2 ページ14
町に到着すると「まずは昼飯を食べよう」と 美味しそうな定食屋に入る。私も人並みよりは食べるほうで生姜焼き定食の大盛を注文する。炎柱様は なんと海老天丼3人前、牛丼2人前を頼んだ。
「うまい！うまい！うまい！うまい…」
私はゆっくり食べるタイプで炎柱様はものすごく食べるのが早い。それでも私の方が早く食べ終わってしまった。自分の作った料理を こんな風に食べてもらえたら幸せだなと思いながら 向かいに座った炎柱様を眺めている。
「待たせて申し訳ない。Aも食べるか？」
炎柱様は海老天丼と牛丼を空の茶碗に入れてくれた。きっと、私がもっと食べたくて炎柱様を眺めていると勘違いしたのだろう。
「あ、ありがとうございます」
そう言って茶碗を受け取るが、炎柱様が食べていた茶碗に炎柱様の使った箸で取り分けられた食事じゃないか…いやいや気にするな私。何食わぬ顔をして食べるのだ。今まで他の人でこんな事が気になったことはないじゃないか。ドキドキを抑えながら、海老天を口にする。
「おいしい！」
「それは良かった！」
二人で顔を見合わせて笑った。
今日は私の入隊のお祝いだからと昼食をご馳走してくれた。
それから 町を散策しながら、いろいろなお店を覗く。
鬼殺隊の長期任務に出ると、滞在先での外食が増えるらしい。そのため新しい財布が欲しかった。そのことを炎柱様に伝えた。
「よし、買ってやろう！」
「いや、結構です。お財布を送るとか頂くなんて いろいろ誤解されるでしょうし、図々しいです。自分で買いますから」
「そうか…残念だが仕方ないな」
少し残念そうな炎柱様と一緒にお店に入り、二人で財布を選ぶ。実際に数多くの任務に出ている炎柱様の話は参考になる。私は杏色の小さめの財布を購入した。
その後も お喋りをしながら町を歩き、気付けば 八つ刻だ。もちろん、行きたいのは甘味処。
甘味処の長椅子に二人で並んで座る。私は もちろん、アイスクリームの入ったクリームあんみつ。炎柱様はお団子、五平餅などたくさん注文した。
やっぱり、クリームあんみつはおいしい。あんこと白玉団子に、少し溶けてきたアイスクリームをつけて食べると最高だ。ふと昼食の時に海老天丼と牛丼を分けてもらったことを思い出す。お返ししなくちゃ…
「炎柱様も 少し食べます？」
「そんなに美味しそうに食べているのに、もらっていいのか？では、一口頂こう」
「！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 90人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫巻(プロフ) - 桃平さん» 桃平様！うれしいコメントありがとうございます(^-^)煉獄さんは とにかく「かっこよく」「真っ直ぐに」を心がけてます！この先も楽しんでいただけると うれしいです( ´∀｀) (2021年7月6日 19時) (
レス) id: 509f8c3526 (このIDを非表示/違反報告)
桃平(プロフ) - ここまで楽しく読ませていただきました(*^^*)煉獄さんの気持ちが抑えられなくなってきている様子、ニヤニヤしながら読みました。弐と参もこれから時間のあるときに読み進めたいと思います！猫巻さんの文章、ことばの使い方、大好きです。応援しています(*^_^*) (2021年7月6日 10時) (レス) id: 338e350c4a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫巻 | 作成日時：2021年6月8日 22時
