作り笑いが31 ページ33
Aside
泣き叫んでスッキリしたら瞼が重くなって寝てしまった。ベッドでは寝ていなくて加州清光の腕の中で子供のように寝ていた。
彼も寝ていた。こんなのは初めてだ。誰かに触れながら、誰かの気配を近くで感じながら寝てしまったのは。悪い気分はしない。
優しい陽の光が部屋に入ってきている。
あ、今日は、
「窓開けてないや、」
それなのに息ができているのはきっと彼のおかげだ。
あぁ、ダメだ。ここは温かすぎる。
そう危険信号を出しているのに離れなれないのは情が湧き始めている証拠だ。
加州「んぅ、主ぃ、」
「おはようございます」
この体制のまま加州清光と私はおはようと挨拶した。
加州「ごめんねぇ、体制キツくない?」
「大丈夫です、でも今立ち上がったら腰がやられそうです」
加州「ぷっ、あははは!そんな冗談言うんだ!」
朝から元気がいいな、と思いつつもずっと同じ体制だ。
「貴方こそ、体制はキツくないんですか」
加州「まぁ鍛えてるからね!なんか新鮮だねこんなの主」
「…スッキリしたからでしょうね、それに元々私はこんな感じですよ」
そんな話をしていると勝手にこんのすけが現れた。
こんのすけ「!審神者様!やっと刀剣男士と仲良くなれたのですね!このこんのすけ嬉しいですよ!」
「どうも」
こんのすけ「政府から緊急連絡です、『異動のことはなかったことにします』だそうです!では」
「は?」
そう言ってこんのすけはドロン、と消えてしまった。
異動がなくなったって何?どういうこと?
理由もないまま消えてしまったからどうすればいいのか分からない。
加州「え、じゃあ主は審神者辞めないの?」
「…そういうことでしょうね」
加州「やったぁぁ!!じゃあ歌仙に言って今日は宴だよ!!」
「え、でも昨日もしたでしょう、キャッ!?」
加州清光は話も聞かずに私をお姫様抱っこして部屋を出た。
加州「あ!安定ー!!聞いて!!」
大和守「おはよう、ってなんで主抱いてるの?」
もうどうでもいいわ。
私の審神者人生はまだ続くらしい。
………end…?
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作者名:一ノ瀬ミルク | 作成日時:2022年9月18日 0時