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作り笑いが26 ページ28

Aside

久々である本丸は多分変わりはなかったと思う。外観も荒れた様子は無いしそれなりにやっているのだろう。

バタバタと門の中からしてきて大きい音をして門が開いた。


加州「主〜!!」

今剣「あるじさまぁ〜!!!」


二方の大きな声と同時に皆が私に抱きつこうと走ってきた。私はニコニコと笑って頭を下げた。


「お久しぶりです皆様、お元気そうで何よりです」

秋田「主さん!もうお体は大丈夫なんですか!」

乱「帰ってきてくれて嬉しいよ!」

燭台切「これは宴だね!体に優しいものも作っておくよ!」


一斉に皆が言うもんだから何言ってるのか分からないし、一部は泣いていた。

察してしまった。こんのすけは仕事をしなかったのを。


加州「主中入ろう、まだ冷える季節だから」

「…はい、そうですね」


こいつらは反省はしていないらしい。

出陣していないことも遠征していないことも私が知らないとでも思っているのだろうか。純粋であると思っていたがそうでもなかったらしい。


「見習い様はお部屋にいらっしゃるのですか?」


そう言うと皆固まってしまう。なにかしたのだろうか。


三日月「見習いは部屋にいるのではないか?」

「…そうですか」


把握していないところを見ると皆何かを隠しているではないかと思う。

荷物を蜂須賀虎徹が持ってくれた。そのまま審神者の部屋に行く。他の方は大広間にいるように言った。部屋に行くと変わらず整理整頓されていて私がいない時でも掃除はしてくれたらしい。


「…片付けてくださったんですね、ありがとうございます」

蜂須賀「当然だよ、ここは主の部屋なんだから」

「でも不思議です、私の仕事道具も資料もないのは」


どこにもない。私が仕事で使っていたものはほとんど。分からないふりをしているのか焦りながらも蜂須賀虎徹は言葉を濁せる。


「まぁ、いいんです、蜂須賀虎徹様は先に戻っていてください、少し片付けをしてから行きますので」

蜂須賀「あ、あぁ、分かった、何かあったら言ってくれ」

「はい、ありがとうございます」


蜂須賀虎徹はそのまま部屋を後にした。彼がいなくなったのを確認して私は自分の部屋を出て、見習いの部屋に向かった。ノックも声もかけずに私は見習いの部屋に入った。


志緒「なにかご用で、A様!?」

「お久しぶりです、見習い様」


驚いた見習いがいた。

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作者名:一ノ瀬ミルク | 作成日時:2022年9月18日 0時

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