作り笑いが23 ページ25
Aside
胸が苦しくて意識が飛んだ私。想像通り私は病院のベッドで眠っていた。体は動くが今までの症状が良くなったわけでもなかった。
状況把握がしたくてこんのすけの名前を呼ぶ。ドロン、といつものようにこんのすけは出てきた。
こんのすけ「審神者様!!目が覚めたのですね!!」
「ご心配とご迷惑をおかけしました、こんのすけ」
大きな瞳にポロポロと涙が出ていたこんのすけ。心配をかけてしまったようだ。作り笑いをしてこんのすけはもっと涙を流す。
「私の容態はどうなんですか?」
体を起こしてそうこんのすけに聞く。こんのすけは言いたそうではなかった。少し間を開けてこんのすけは話す。
こんのすけ「審神者様の霊力に問題はありません、ただ、審神者様は刀剣男士たちの霊力を拒絶しているようなのです」
「拒絶ですか、」
こんのすけ「詳しいことは医師に聞いてください、こんのすけの口からはとても言えないことです」
そう言われてからこんのすけはいなくなってしまった。自分の身体がそんなことになっているとは思っていなかった。そういった症状も出ていなかったのもある。
ナースコールを押して看護師が来た。バイタルを行ってから数分で医師も来た。
そして私の容態について話し始める。
医師「Aさんは刀剣男士の霊力を拒絶している状態です、それも今回は重症でした」
「それはそれは」
医師「今起き上がっているのも奇跡です、今までにご体調が優れないことがあったでしょう、それも長期間もの間、正直に申しますとこの先審神者としているのは難しいかと思います」
「…そうですか」
これはとてもラッキーである。今すぐにでも審神者の任から降りることができるのだから。
「お聞きしたいのですが、どうして拒絶反応が私にはあるのですか?」
医師「…あまり言いたくは無いのですが、刀剣男士の霊力に拒絶反応を出す審神者はいます、その方々の特徴として精神的に他人を拒絶しているということです」
医師はそう言っていた。思いたあたる節しかない私は納得してしまった。
医師「Aさん、私はあなたに人間不信らしき精神疾患があると考えています、心当たりはありますか?」
「先生の言う通りです…人間不信でありますが、同時に男性恐怖症なんです」
私が今まで隠してきた秘密がここで暴露される。医師もただ驚いていた。
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作者名:一ノ瀬ミルク | 作成日時:2022年9月18日 0時