♯4 ページ4
『…キヨ、ちょっと遅くなっちゃった』
キヨ「いーや、大丈夫」
久しぶりに制服を着て、久しぶりに教科書に触れた
久しぶりにローファーを履いて…
久しぶりに、外に出た
『まぶしっ…』
目に入ってくる沢山の光
すごく懐かしい、暖かい感覚
不思議と、心地いい…
…そんなわけはなく、あたしの体は震え上がった
あたしにとって外は、恐怖でしかなかった
そんなあたしの肩を、キヨの大きな手が包んだ
『キ、ヨ…』
キヨ「大丈夫、落ち着け。誰もなにも言わない。俺が守ってやるから」
キヨが目を細めて笑った
その笑顔に、思わずつられて笑った
久しぶりに、笑った気がする
もうとっくに顔の筋肉なんて死んでると思った
でも…あたし、生きてるんだな
あたしはなんとなく元気を取り戻し、キヨの背中にくっついた
なるべく目立たないように、キヨについてまわる
『キヨ、ホントに大丈夫かな…』
しかしやはり心配は大きくて
何度もキヨに確認した
キヨ「大丈夫だって！心配しすぎ。」
ふと、周りから声が聞こえてきた
「誰あのこ。」
「え？誰のこと？」
「キヨ君の後ろにくっついてるあのこ！ほら、前髪で片目隠してる子！」
会話の内容はよく聞こえないが…
震えが止まらない
何を言われているのか
怖い。恐い。
あたしは…皆の目に、前のように映っているのだろうか
あたしの体は、驚くほどに震えていた
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夜桜きょう(プロフ) - るりさん» ありがとうございますっ！展開的に無理矢理すぎたかな…と思ってましたが、安心しました！これからもよろしくお願いいたします！ (2016年4月2日 20時) (
レス) id: ea7f3681d4 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - とっても面白いです！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2016年4月2日 20時) (レス) id: 6518ba688c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももぐみ。 | 作者ホームページ：http://tukasan
作成日時：2016年3月27日 22時
