♯28 ページ28
P-P「棗ちゃん！アンケート持ってきたよ！」
『あ、ありがとう！』
放課後になり、あたしは教室の自分の席に座っていた
ぴーちゃんがアンケート用紙を持ってあたしの前の席に座る
あたしの前はキヨの席だ
ぴーちゃんはキヨの席をあたしの席にくっつけた
P-P「よっし！じゃあ半分ずつやろう」
『うん。』
ぴーちゃんからアンケート用紙を受けとり、シャーペンを持った
カリカリ…
静かな放課後の教室に、シャーペンを走らせる音だけが響く
き、気まずい…
あたしは思いきって話題をふることにした
『あ、あのっ…！』
「あのさぁ…」
かぶった…
申し訳ない、土に埋まりたい…
「ごめん！なに？」
『ううん！ぴーちゃんからどうぞ…』
「あ、じゃあ…」
ぴーちゃんが上目使いであたしを見る
その瞳に、胸が鳴り出す
ああ、まただ…
ぴーちゃんと一緒だと心臓がうるさい
ホント、なんなの…
「棗ちゃんってさぁ、好きな人とか、いる？」
『え…』
…好きな、人？
『なんで急にそんなこと…？』
「いや、ちょっと気になってね」
『好きな人っていうか、はっきりいって…』
好きって気持ちが分からない
小学５年生までで、告白されたことは何度かあった
「可愛いね」って、クラスのアイドル扱いされたこともあった
でも…
自分では分からない
好きって気持ちが、どういうものなのか
『…分からない。好きって気持ちが』
「…そっか」
ぴーちゃんは悲しそうに笑った
その笑顔にあたしは
『…ぴーちゃんは？ぴーちゃんは…好きな人、いるの？』
聞いていた
ぴーちゃんは一瞬視線をそらしてから
「…うん、いるよ」
小さくそう言った
その言葉に、どこかざわつく胸があった
あたしはこれを聞いて、何故か…胸が苦しくなった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜桜きょう(プロフ) - るりさん» ありがとうございますっ！展開的に無理矢理すぎたかな…と思ってましたが、安心しました！これからもよろしくお願いいたします！ (2016年4月2日 20時) (
レス) id: ea7f3681d4 (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - とっても面白いです！これからも更新頑張ってください(*^^*) (2016年4月2日 20時) (レス) id: 6518ba688c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ももぐみ。 | 作者ホームページ：http://tukasan
作成日時：2016年3月27日 22時
