お花畑で捕まえないで！2

めっちゃ大変だったらしい ページ21

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大おばば「………それから……あの子は、毎日……あの洞窟を、通って……人間の、世界に行き…

…お前の、母親と……逢瀬を、繰り返したのさ……」




大おばば様はそこまで話すと、閉じていた眼をうっすらと開けて

智を見た




大おばば「……お前の母親は、その時、結婚が決まって、いてね……

……余所の国の、うんっと年の離れた……妾が、わんさか居る、王の后にと……

……でも、彼女は、それを……望んでは、居なかった……」


智「…だから、母ちゃんは…逃げたいって、言ったの？」


大おばば「……ああ、そうだよ……

……そして、お前の父は……可憐で、美しい、お前の母親に……何時しか、本気で、恋をして……

……そして、ついに……彼女を、妖精の国へ、連れ去り……自分の后に、することを……決意、したのさ……」


翔「…………つまり」




それまで、じっと黙って大おばば様の話を、智の後ろに寄り添う様にして聞いていた翔が

口を開きました




翔「つまりは、お后様は……元々は、異世界から来た、“ニンゲン”って言う種族だった、

って、ことですか？」




大おばば様は、静かに頷くと言った




大おばば「……そうさ……

智の母親は、異世界から、来た……人間、だった……それを、あの子が……妖精王が、苦労、して……

……苦労して、妖精の、羽を与え……后として、この城に、迎えたんだよ……


…………でも」




大おばば様は、再び眼を閉じると

ゆっくりと首を横に振った




大おばば「…お后と…妖精王の、間には、なかなか、子が、出来なんだ…

…そして、元々が、人間だった、お后の…妖精の、王族にしては、短すぎる、寿命が、尽きようと、していた…頃に、なって、やっと…

……やっと、お后は…お前を、身籠ったの、だよ………智や」




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