思い出２２枚 ページ21
全部食べ終わり、帰ろうと席を立つ。すると…
？？「お客さ〜ん。忘れ物っスよ〜」
そういってラギー先輩似の店員さんが私のモノを振っていた
それは、今から出そうとしていた財布
なんで…？なんでまだ出してないのに…
？？「シシシッ何ビックリしてるんスか？スリッスよ。あんた、よく俺を叱ってくれてたじゃないっスか。無暗にそんなことしちゃだめですって。」
はい、と言って渡してくれたその人は、以前ラギー先輩に言ったことと同じことを言った。
？？「小エビちゃ〜ん！そろそろ思い出した〜？俺らのこと〜」
そういって、フロイド先輩似の店員さんが抱き着いてきた
いや、なんで…なんでなんだよ…こんな…こんな…
？？「ってか、思い出したくても、仮面ついてたら無理じゃね？オーナーさーん外しましょー？」
？？「良いですよ別に。ただ、彼女が見つけてくれるまでの間に隠す手段として使っていただけですから。」
そういって、店員さんはみんな、仮面を外した…
そこには、紛れもなく…
「っ…！！なんで…なんでいるんですか…。そんな…っ…うぅ…」
涙がポロポロと零れ落ち、目の前がゆがむ
エース「…久しぶり、監督生」
ラギー「シシシッ。そりゃ、驚きますよね」
フロイド「小エビちゃんおそ〜い！せっかく初めて会った時みたいに小エビって名前つけてあげたのに〜」
ジェイド「そんなこと言っても、仮面をつけるだけで人は変わるんですよ。」
アズール「全く…あれだけ人込みで呼んであげたというのに…。気づくのが遅いんですよ、あなたは。」
デュース「他の人たちも、時々出入りしてたんだ。お前に会いたくて。」
もう、二度と会えないと思っていた人たちが、今目の前にいて。
気づいてもらえるようにアズール先輩が呼んでくれてて。
それなのに、幻聴や、幻、夢にしようとしてて
それが、どれだけつらいことか…だけど、嬉しいことか
なんだか、感じた気がした
「ごめ、なさい…。皆さん、お久しぶりです…！」
涙をぬぐいながら、笑って答える
フロイド先輩に抱き着かれて、ジェイド先輩に抱きしめられて、アズール先輩に包み込まれて…
エースに、エースの温もりをもらって、ラギー先輩にひっつかれて、デュースに寄り添ってもらえて…
こんなに、感動することなんて、他にあるのだろうか？
幸せって、こういうことを、言うのかな…？なんて、思ったりして…
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