●◇〜191〜◇● ページ25
アカネともう一度廊下に戻り、別れた。
・・・何も言わなくても、2人には通じた思いがあった。
もう一度、本当の選択を迫られたなら。
その時は―――・・・
「・・・ぅおっと、ただいま」
「お帰り★」
ドアを開けると、当たり前かのように椅子に座るヒソカがいた。
ったく、何でこうも毎度毎度鍵なしで部屋に入られるんだろうね?
まぁ、聞いたら奇術師云々って言うの分かってるから聞かないけど・・・((←
「どうしたの、今日は」
向かいの椅子に座り、ヒソカに問いかける。
すると、視線をどこかに向かわせたままでヒソカは答える。
「別に◆いいだろ?顔が見たかったんだ★」
「嘘ばっかり」
ヒソカの返答を、即答で否定する。
ヒソカが意味のない行動をするのはよくある。
けど、それには一連性が在ったり彼なりの理由があるらしいのだ。
それを別に、なんていう限り何かあるに決まっている。
「教えてよ」
鎌をかける。
すると、ヒソカは案外簡単に掛かってくれた。
「嫌だね◆」
「嫌ってことは、やっぱりなんかあるんじゃん」
「・・・★」
しまった、というような表情を浮かべるヒソカに僕はほくそ笑む。
勝てたような気がして面白い・・・
「さ、早く」
「・・・◆」
それでもまだ黙ったまま口を開かないヒソカ。
じ、っと視線を通わせた時だった。
「っ!!ヒソカ、後ろっ・・・!!!」
「!」
ガチャーン、というガラスの割れる大きな音が部屋いっぱいに響く。
僕の忠告にコンマ以下の速さで反応したヒソカは、被害を被らずに済んだ。
もちろん、視えていた僕も。
「大丈夫かい?」
「勿論」
差し出されたヒソカの手を支えに、ゆっくりと立ち上がる。
ぐちゃぐちゃに散乱したガラスの破片は細かく、まさに粉々という表現がふさわしい状態だ。
そして、この現状を作り出した人物は残念そうにつぶやく。
「あ、失敗した」
長い黒髪を夜風になびかせる彼に、表情はない・・・が。
最近になってようやくわかってきた。
彼には表情がないが、感情を表す特徴がその時々によって表れていることが。
「・・・イルミ」
「や。」
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七宝蝶nif(プロフ) - 方瀬梨乃さん» そうかーネタバレは楽しみがなくなるからね\(^o^)/梨乃ちゃんの小説見るの楽しみ! (2015年3月27日 1時) (レス) id: 0f03a94449 (このIDを非表示/違反報告)
方瀬梨乃(プロフ) - 七宝蝶nifさん» 嬉しいww あのね、話したいけどネタバレになっちゃうから内緒(笑) (2015年3月27日 0時) (レス) id: f1289bce29 (このIDを非表示/違反報告)
七宝蝶nif(プロフ) - 続けて欲しい!! (2015年3月27日 0時) (レス) id: 0f03a94449 (このIDを非表示/違反報告)
方瀬梨乃(プロフ) - 七宝蝶nifさん» なるww 大丈夫、アンケートの結果次第だ(笑) (2015年3月27日 0時) (レス) id: f1289bce29 (このIDを非表示/違反報告)
七宝蝶nif(プロフ) - 次の話があること、終わってしまうかもってことにww (2015年3月27日 0時) (レス) id: 0f03a94449 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:方瀬梨乃 | 作成日時:2015年3月8日 23時