【ミカグラ】造花の上で踊りましょう (ページ8)

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8.音の違いページ8

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昼休み

食堂はいつも賑やかだが今日は端末片手にみんな盛り上がっていた。

『何だか今日は騒がしいですね』

「あぁ、人気作曲家さんが新曲投稿したらしいよ！私も聞いてみたけどこう…ホップ！ステップ！みたいに元気になれるいい曲だったよ！」

『そうなんですか！』

びっくりした。私の曲をまさかエルナちゃんまで聞いていたとは…

『(バレなきゃいいんだけどな)』

「あ！」

『な、何ですか？』

「今日提出のプリントやっとかないと！先に教室戻ってるね！」

『分かりました！』

エルナちゃんは足早に食堂をあとにした。

私も早く食べて教室に戻ろう

「ここ、いいかな」

私が黙々と食べていると、知っている声が上からした。

『二宮先輩？どうぞ』

「ありがとう、いやー流石にこの時間はまだ混んでるね」

『エルナちゃんなら先程教室に戻りましたけど…』

「それは残念だなぁ」

何だかニコニコしてここを離れる気はなさそうだ。

二宮先輩は八坂先輩やエルナちゃんとは違って複雑な音がする。

少し居心地が悪い。

「部活は決まった？」

『いえ、まだピンと来る部活が無くて…』

「新しい事に挑戦！で部活に入るのも結構良かったりするよ？」

『私そんな度胸ないです…』

カラカラと笑う二宮先輩は、持ってきていたサンドイッチを頬張る。

ていうか私みたいな1年生と二宮先輩のような3年生でしかも部活の代表が一緒に食事ってヤバくないか？何か痛々しい目で見られてない？！

『ご馳走様でした』

「おや、もう行くの？」

『今日中に提出のプリントがまだ残ってますので…』

いやもう出来てるけど、早くこの異様な空間から出ていきたい。

『お先に失礼します』

「また漫画研究部にも来てね！」

『はい！』

何か変な人に目をつけられたかもしれない。

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「え？漫画研究部の部員は少ないのかって？」

『なーんか凄く勧誘？みたいなのされるんだよね』

寮に戻り、久々に私の前に姿を現したビミィ先生に最近の出来事を報告する。

「3年の二宮シグレが代表になってからは部員が増えて人気部になってるんだけどな」

『まぁ確かにエルナちゃん相手じゃない二宮先輩はイケメンだよね』

「何であんなにエルナに嫌われてるのか不思議な位だな」

『…分かる気もするけどね』

多分まだビミィ先生はあのセクハラ行為を見ていないのだろう。