片想い (ページ31)

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31 side紫耀ページ31

やっぱ
俺おかしくなったかもしれん

泣かせたいと甘やかしたいの振り幅が激しい

そしてふとした事で抑えがきかなくなる

…俺はゆうを振り回したいんかな…
自分がまだ優位なつもりなんやろか…

去年は子供やからと抑えたものが
合宿では着信拒否されただけで振り切って欲を押し付けた

着信拒否されただけてなんやねん
振り切るよな、普通

合宿から帰った次の日
大学でサークル寄ってから帰ろうとしたら
ゆうからメッセージがきた

久々のおはようとかいう
爽やかなものではもちろんなくて

肩の痕？お兄ちゃんにめちゃ怒られた！
なにしたん！

え？服で見えへんとこにつけたのに
兄ちゃんに見つかるて…
お前、家でどんなカッコしとんねん

てか実家から通ってるんちゃうんか？
見つかるんが兄ちゃんて

…まだお話し合いが必要みたいやな

とりあえず今どこか聞いたら
帰ってる途中って返ってきたから
追いかける

見つけた！

「ゆう！今どこに住んでんの？」

「紫耀さん…その前に言うことあるでしょう…」

「え？…ごめん待った？かな？」

「違うわ！…紫耀さんのせいで…お兄ちゃんに怒られたって送ったやん！」

「ぉお、俺もそれを聞きたかったねん。なんで兄ちゃんに見つかるねん」

とりあえず立ち話も目立つし
歩いて帰れる俺の家に誘導しながら聞く

「朝…顔洗ってたらお兄ちゃんに見られた」

「今どこに誰と住んでるん？」

「え？この次の駅にお兄ちゃんと住んでるよ」

「なんや…実家から通ってるんかと思った」

「え〜乗り継ぎ合わせたら2時間かかるし…お兄ちゃんがこの近くで就職してたから、大学の間だけ一緒に住んで貰ってるねん。そういや紫耀さんは？あっちのプールにバイト来てたやん？」

「俺は一人暮らし。あのバイトは知り合いに頼まれたから、住み込みやったで。あそこ人気ないやろ？短期でもバイトも来ないねんて。俺、客寄せらしいで」

あの辺のリピーターを増やすからどうしてもって頼まれたんよなぁ…

「客寄せ…」

「……お前も寄せられたやろ」

「………そうやけど……いや、寄せられてへん！あのスライダーは無料やし、プールは１回しか行ってないもん！」

ま、そうやったな

そういえば
キッチリ確認しとかなな

「…なんで１回しか来んかったん？」