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離してほしいのか
離して欲しくないのか
…わからんくなったけど
とりあえず
「…着信拒否して…ごめんなさい…連絡取ったら…も〜あかんと思ったんやけど…消したく無かったから…」
「……ん…そうか…」
「…やけど、よ〜考えたら私が着信拒否してもあんま意味無かったね…連絡したらあかんって思ったらやっぱ…消さなあかんかったな…」
「……お前な…消してたらこんな痕位じゃ済まさんで……助かったな…」
紫耀さんが何か言いながら離れて
倉庫に立てかけてたイスを出してくる
紫耀さんが座って
おいでおいでする
「何でしょう?」
私もイス出そうと紫耀さんの前通ると
「まぁええけど……」
「ぅわっ!?」
引っ張られて倒れかける
紫耀さんに腰掛ける体制になり
「ごめん!紫耀さん痛くない?」
「大丈夫やから。も〜ちょいだけ…」
「ぉ、重く無いっすか…?」
「…ん……ぁぁ〜久々……疲れたぁぁ…」
私の背中で長いため息をつく
「…お疲れさまでございます…」
「…そういや ゆうは?彼氏居てないよな?」
居てないて断定ですか…
「……どうせ居ないですよ…」
「ぁぁ!いや、そう意味じゃなくて…卒業式とかに告られたやろ?」
「ぁぁ、青春告白大会?したよ。…よく分かったね」
「…やっぱアホなことしてたんやな……で?友達とかに告られたんやろ…」
「よくわかったね……皆、青春したいけど…本命に告るの恥ずかしいから私に告ってたよ。…最後くらい頑張ったらええのにね」
「…皆、お前が1番アホやと思ってるで…」
失礼な
私よりアホな人いっぱいおったよ
「…まぁええわ…彼氏居らんのやったら、連絡ちゃんと取ってや」
「………ちゃんとって?」
「…また…電話するから」
え…
「嫌や…もう電話予告せんといて」
あんな思い…もうしたくない
「…ん…ごめんな……いきなりかけるから…ちゃんと出てな…」
「…いきなりは…ちょっと…」
「…そこは わかった、でええやろ」
「…わかった…」
「…ん…ほんまごめんな…ありがとうな…」
この大学で新しく生活していくには
過去に何があったとしても
紫耀さんを避けてばっかりじゃあかんのやな
…と ぼんやり思った…
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作者名:しろ | 作成日時:2021年11月30日 23時