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「わ、わかった…から…ちょっと…耳…」
耳元で話せんといて欲しい
「…ん〜？…耳がどうしたん？」
笑ってる…
そこで笑わんといて欲しい…
「は…離れて貰って…いいですか…ちょっと…心臓が…止まりそう…なんですけど…」
「…こんなけ心臓…うるさかったら止まらんやろ」
さっきより耳の中に直接話をされて
身体がビクッと反応する
「…じゃぁ、じゃぁ、じゃぁ…じゃぁ…心臓壊れるんで…離れて貰って…いいですか…」
「…離れてもいいよ。ゆうが…着信拒否外したら…離れる」
着信拒否！
携帯を操作しようとしたけど
紫耀さんに腕ごと拘束されてるから
上手く動かせない
モタついてるうちに
「っんっ！」
首を甘噛みされた
「……邪魔はするけどな…」
何なん！
操作する手は震える
的はずれなトコを押してしまう
「……痕…何個で…出来るかな…」
あとなんこ？
肩の付け根がチリっとする
「っなっ！…紫耀さん紫耀さん…なに…？」
「…俺の痕つけてるだけ…ほら…はよせな…見えるとこにつけるで…」
肩がチリっとする度に
身体にぎゅぅっと力が入る
縮こまった分だけ
紫耀さんの腕の拘束も強まる
「…ほら…手…止まってるで…ええんか？」
気づいてまた急いで操作する
「…も…やぁっ…できたから…」
何度止まったかわからないけど
やっと終わった
「…ん…よく出来ました」
頭をなでられ
こぼれた涙を食べられる
紫耀さんの香りが強くなる
身体が自分のものじゃなくなったみたい
しばらく頭をなでられてると
…ぁぁ
なんか落ち着くかもしれん…
力が抜けそうや…
あんなけ怖かったし
わけわからんかったのに
不思議やなぁ…
気持ちいいなぁ…
麻痺した頭で
そう思ってしまった
約束通り
身体を離してもらってないのに
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作者名：しろ | 作成日時：2021年11月30日 23時
