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18 壊れる ページ18

「俺に他の女の子のシルシがついてるから泣いてるの?」

ぁあ…
そりゃおかしいか…
今の私に泣く権利はない

紫耀くんには好きな人が居て
私には彼氏がいる

私達は 同級生

他に当てはまる言葉がない事実が
より
耐えきれなくする

問いかけには首を横にふった

「じゃぁ、何で泣いてるの?」

少し声が低くなって圧がかかる

気にしなくていい
見なかった事にして欲しい

大丈夫
もう流れてない

紫耀くんが小さくため息をついて

「…そういう事じゃ無いんだよ」


と言って

私の首に吸い付いた

「っ!」

びっくりしすぎて息をのむ

紫耀くんの触れてるところが熱い

強く、ながく吸いつかれて
身体に電気が走る

唇が触れてる首から心臓を
突き刺すような鋭く甘い痺れが

身体から力を、頭からは思考を
奪っていく

「…ん、キレイについたよ」

囁かれて
首元をなぞられて

せっかく髪の毛を切ったのに

また前に進めなくなった…

でも、それでも

私は喜んでいる

また手を取られ、今度は指が絡まる
指先で私の指の付け根のところをくすぐるように刺激される

力が入って紫耀くんの指の動きを制限する

紫耀くんが耳元でくすくす笑いながら

「そのまま…離さないでね」

そういって

さっきついたシルシのすぐ下にまた吸い付いた

息ができない

手を振りほどく気がしない

胸が苦しい

気持ちいい

もう、やめて

私も触りたい






そう思う自分が信用出来ない

彼氏も居るくせに
連絡取ろうともしなかったくせに
近づく努力しなかったくせに
モメるリスクばっかり考えて
必死に掴もうとしなかったくせに

好きだと
向き合わなかったくせに


2つ目のシルシの後
紫耀くんはずっと髪の毛に触れていた

髪を辿り首に触れ
頭にキスがふる
耳に…
おでこに…
ツムジに…

…こんなに触ったところ多いなら坊主にするしかないじゃん

思考が落ちた頭は
そんな事しか考えられなかった

絡まった手は汗をかいてる

電車の中が

あつい

19→←17 side紫耀



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作者名:しろ | 作成日時:2021年11月25日 18時

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