28 side 紫耀 ページ28
キスを止めるには
十分な理由だった
涙が止まらないゆうちゃんが
「っ絶対、忘れ、られると、思って…こわ、怖くて……言えん、かって…」
「……ん…俺も、…怖かった」
ぎゅっ、と お互いに縋ったのは
どっちも で
「じ、自信もっ、無かって…なに、も、言えん、くて」
「…ん……俺は…何も言わなくても…ゆうちゃんはわかってくれる、って思ってたな」
「わからんっわぁ！」
ははっ そりゃそうだ
言わなきゃわかんないとか、そんな簡単な事
「もぅ…ゆうちゃんの前では…言葉が邪魔で、何も考えたく、無かったから」
心の中の文句は 伝われ、って願ったり
伝わらないで、って願ったり
ゆうちゃんだってそうだったでしょ？
肝心な事は、俺の手をぎゅぅぅっ、と
していくだけだったじゃんか
でも、それも
芸能人じゃなきゃ、恋の醍醐味だったハズで
だけど
「何回も好きになってない、もぅ忘れたって念じてたよ。なのに…どうしてくれんだよ…これからも…」
恋人じゃ、無いなら
どうしたらいいんだよ
「……時期をみて…辻さんに対策…考えてもらいますから…」
「いつ？」
「…そ、そのうち？」
「会うのはいいの？」
「……この家で、なら…会えますかね？」
「俺ん家は？」
てかもぅ、俺ん家来ればいいじゃん
「平野さんは、メディアに自宅写真載せるとかあるでしょ？私は嫌われ役なんで、そういうの無いですし」
あ、そっか
てか、部屋放ったらかしで散らかってるわ
リビングと寝室はメディアに向けて、夢のある部屋にしとかないと
「わかった。本当は女の子の部屋に転がり込んでるとか、カッコ悪くて嫌なんだからな」
俺ん家に呼べないの我慢するから
だから
「この部屋でなら、俺はゆうちゃんの彼氏、でいいの？」
俺を
彼女でもないのに手を出す、ダラしない奴にしないでよ
顔をほんのりピンクに染めて
大きく頷いて
モニョモニョしてる口元から
「……いつでも、来てください」
ぁあ、なんだ
ハッキリ言われなくて、よくわかんねーけど
俺がゆうちゃんのテリトリーに入れて貰えたって事は、わかって
同時に
俺はこの部屋でなら
使う言葉も、無駄にキラキラする必要も無く
ましてや 独りなんかでもなくて
もの凄い、秘密基地を見つけたみたいで
ごめんね それってきっと
俺のせい、だよね
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しろ(プロフ) - 涼杜兄妹さん» こういうの、楽しいですよね(笑) (2022年10月2日 19時) (
レス) id: 5865d39538 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - ぎゃー！！！！！すきです！！！！焦ったい！！！！！！我慢の反動でもっといちゃいちゃしちゃいなよ！！！！（笑） (2022年10月1日 23時) (レス) @page47 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 涼杜兄妹さん» こういう、わかってるけど、納得してる訳じゃないよ、っていうのが初々しくて楽しいです(笑) (2022年9月29日 19時) (レス) id: 5865d39538 (このIDを非表示/違反報告)
涼杜兄妹(プロフ) - きゃー！！！紫耀くんかわいい！！はじめての女優友達でうれしい気持ちも分かってはいるけどヒロインちゃん取られて気持ち消化しきれないとか…天最高すぎます！！！！！ (2022年9月28日 21時) (レス) @page43 id: a89c13a921 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 涼杜兄妹さん» 彼の心の中だけの愚痴だと思って、聞いてあげて下さい(笑) (2022年9月28日 19時) (レス) id: 5865d39538 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ | 作成日時：2022年8月10日 14時
