【東京喰種】ないから喰われて続く (ページ17)

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第16話ページ17

それから私と佐倉さんによる特訓が始まった。
なんでも医療班は優秀な人が集まるが、やはり戦闘面では実戦経験豊富な捜査官に劣るようで、戦闘の面ではお荷物状態らしい。
だからこそ、医学と戦闘を両立できる人材が必要。
ユーコさんは剣道、勉強とで優秀だった私に早くから目を付けていたらしい。
そういえば、よく道場に若い男の人が来ていたような。

特訓の内容は、予想以上にハードだった。
(自称)有馬にも東大にも負けないくらいの戦闘力と頭脳を持つユーコさんの指導は、マジでスパルタ。
勉強、運動、勉強、運動……
とにかく疲れた。

医療班へなるための特訓の中には、喰種への認識もあった。
奴等への人権はない。
駆逐すべき対象。
人類の敵。
情けは無用。
そして、戦闘面における感情の消し方なども教わった。
どんな力が私を動かしていたのかはわからない。
私はつらい特訓をこなした。

そして、医療班になった。
そこでの仕事はやはりもっぱら医療だったが、喰種と対戦することもあった。
多くは捜査官の方のサポートだったが、中には実際に私がトドメをさすこともあった。

初めて喰種の命を奪ったとき。
私は何も思わなかった。
流れる血を見て、とても赤いなぁ……と思っていた。

雨が血を流していく。
ただ冷めた目で、ソレを見た。