術式強制解除って知ってますか？ (ページ6)

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物事は早いうちに⑤ ページ6

ええぇ、と思ってしまう五条だったがAはそのハエのような呪霊の亡骸を路地の脇の方に置く。

A「……その、呪術師？が酷いことするなら私はならない」

五条「んー……だから呪霊は祓わなきゃ」

A「なんで酷いことされてないのに？」

めちゃくちゃな質問をしてくるな、と思ってしまう。

呪霊は祓わなくてはいけない、というのは少し考えれば分かるはずなのだがどうにも納得がいかないらしい。

五条「～っあーーー！！埒あかねぇ！！

ともかく呪霊は祓うもんなの！！いいな！？

あと話さなきゃいけないことばっかだからお前んち行くぞ！！」

ぐっとAの手を引っ張るといじけているのか、行かない、と言うA。

……ほんとにガキって、こういうところで…！！

キレそうになる五条だが、その五条とてもうすぐ成人だ。小学生にキレるほど精神力が弱くはない。

イライラを抑えながら、Aの目線に合わせるために屈んでやる。

そして手をいじけているAの頭にポンッと置いた。

五条「…すぐ理解出来ねぇのはそりゃ分かるけどお前の力はそのままにしておいて良いもんじゃねぇんだよ。だからお前のとーちゃんとかーちゃんに話さなきゃいけねぇ。それは分かってくれ。なっ？」

すると口をとがらせていたAは少し下を向いて、うん、と頷く。

今の小学生、物分かり良すぎだろ……と若干引くが、五条はAの手を取って歩き出す。

五条「俺、家分かんねぇから教えろよ」

A「ね、その前に。あなたのお名前なに？」

テンプレのようなセリフが飛んできて、また少し固まる五条。

しかし、呪術について話すばかりで自分のことを何一つ話していなかったのを思い出す。

五条「…………五条。五条悟。」

するとAは五条悟……と呟いた後、五条の顔を見て笑顔で「さとる！！」と言った。

それを聞いた五条の心臓は大きく波打ち、鼓動が早くなる。

……はっ！？そんな恋、なんてした事ねぇし……てか相手小学生だぞ？クソガキだぞ？？ちょっと名前呼ばれただけだし呼ばれ慣れてねぇからだからな！？落ち着け、落ち着け俺！！

そんな五条の事は露知らず、Aはこっち！と五条の手を引いて家まで案内した。