術式強制解除って知ってますか？ (ページ4)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:41,032 hit

物事は早いうちに③ ページ4

A「……今、お兄さんが言ってたの。…じゅりょ……？？って何？」

五条「おま、まさかなんも知らねぇの？」

未だ頭に"？"を浮かべる女の子に、まじか……と項垂れる五条。

五条「なに…周りに呪術師いないわけ？1人だけ変なの見えて戸惑ったりしねぇの？何か自分おかしいとか感じたことねぇまま生きてきたのかよ…」

すると女の子のは、あっ、と思い出したように言う。

A「1週間くらい前からおかしなの見えるよ」

五条「1週間って……なにそれ、突発的？突発的に超特大呪力授かりました的な？なんの恩恵だよそれ……。

てか呪霊じゃなかったし…どうすっかなぁ、このガキ……」

五条が悩んでいると、腕の中にいた女の子が五条に言う。

A「……あの、もう帰っていいですか…」

五条「あ"？？……いやいや、この流れで帰るにはならないでしょ。さっきから俺、めっちゃ気になること言ってない？聞かないの？」

A「良くないことに巻き込まれそう」

五条「間違ってないぞそれ」

よく見るとこの女の子は恵と同じくらいである。

ちょっと前に初めて伏黒甚爾の息子である、伏黒恵に会った時といい、現在のガキは全員こんなに察しが良いものなのか。

五条「…お前、名前なんだ」

A「……知らない人に」

五条「そのくだりもういらねぇよ！別に犯罪しようって訳じゃねぇから！！

ずっとお前って呼ぶのもイヤだろ！！」

A「別に…名前知られるくらいなら…お前でもいいんですけど……」

五条「お前まじガキじゃなかったら今ここでぶっ殺してるからな…」

A「こっ！？」

さすがに小学生相手に"殺す"という単語は少々過激だが口から出てしまったものは仕方がない。

殺す、に少しビビったのか五条の腕の中で小さく呟く。

A「…………A。平部A」

その瞬間五条は察した。

五条「あー、納得したわ。そりゃこーなるわけだな。…お前、今日から俺と稽古な」