月下香の歌姫

＊ ページ7

イ「あぁ、私も全力を尽くそう。」








私はイザナ様の目を見て頷く。
あぁ、この人の目は本当に澄んでいて真っ直ぐだ。








この人の創る未来を近くでみたいと思わせる。
一時でもこの人の下に付ける私はきっと幸せ者だ。







あ「…イザナ様。私は何をすれば宜しいのですか？」







イ「それは明日、ゼンと３人で話をしよう。今日は

もう遅い。君はこのベットで寝なさい。私は隣の部

屋で寝るから、なにかあったらくるように。」








そう言って、立ち上がって去っていこうとするイザナ様の服を引っ張って引き止める。








あ「あ、あのイザナ様！」








どうした？と言って向き合ってくれるイザナ様。
私は自分の本当の名前を打ち明けようと決心した。







あ「イザナ様、私の本当の名前は一色Aといいます。あ、あの…イザナ様に知っておいて欲しくて…。」








恥ずかしくて、どんどん声が小さくなり俯いてしまった。
ふと、頭に手が置かれ撫でられた。







あ「イザナ様…？」








イ「あぁ、教えてくれてありがとう。A。それか

ら、俺の事はイザナと呼んでくれないか？

様や殿下は堅苦しくて好かん。」








あ「ぇ、わ、分かりました。ｨ、イザナ？」







イ「まぁまぁだな。早く慣れて欲しいものだ。では、おやすみ。」







ﾁｭｯと額にキスをして、イザナは隣の部屋に入っていった。







あ「…優しい…人だなぁ…。」







私を寝所に連れてきて抱かなかった人は初めてだ…。なんか…こそばゆい。へへっ。




今日はゆっくり寝れそうだ。







あ「おやすみなさい。イザナ。」








〜次の日〜






ﾁｭﾝﾁｭﾝ ﾁｭﾝﾁｭﾝ

ｸﾙｯﾎﾟｰ ｸﾙｯﾎﾟｰ

ｸﾙﾙﾙﾙﾙ ｸﾙﾙﾙﾙﾙ




朝の光と鳥達の声で目が覚めた。

なんだろう、この感じ。何か懐かしい…。






ベットから出て、窓の近くにいく。
窓を開けて、朝の匂いを胸いっぱいに吸い込む。








あ「っっはぁーーーーーー！！！こんな幸せな朝はいつぶりだろう…。ほんと、幸せ…「そうか、それは良かった。」っひゃおっ！！！」





びっっっくりしたんだからっ！！！






あ「ちょっ、イザナ様おどかさ「イザナ」…イザナ、おどかさないで下さい。」







イ「悪かったな。窓を開ける音がしたもんで。」








あ「はぁ…。まぁ、いいですけど。私になにか御用ですか？」

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