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〜部屋の前〜


イ「着いたぞ、ここが私の部屋だ。」






あ「わぁ!広い。」







さすが一国の王子だ。広い。私には広すぎる。
落ちつかなくて、そわそわしていると







イ「どうした?緊張しているのか?」







あ「へっ!? い、いえ。」






いきなり声を掛けられ、待ってましたとばかりに変な声がでる。しゃっくりまで出そうだ。冗談だが。






イザナ殿下はベッドに深く腰掛け、足と足の間をポンポンと叩いた。






イ「ここに来なさい。」







聞こえた瞬間、身体中の筋肉という筋肉が強張ったが、まさか歯向かえるはずもなく、イザナ様の足の間に座る。






緊張した体を優しく包み込まれる。
こんなことは何回も経験はあるが相手は王子だ。恐れで肩が震え出す。






イ「……綺麗だな、流石月下香の歌姫だ。月の光に照らされる君は妖艶で美しい。」





私の顔が少し歪む。目も合わせられない。





あ「…ありがとう、ございます……。」





イザナ様は私を向き直らせて額にキスし、正面から抱きしめる。






イ「…………取り引きをしないか?」







あ「えっ。」







この人はいったい何を考えているのだろう。さっきのキスも唇じゃ無かったし…。
私はどういう事か問いたくて、イザナ殿下の目を見た。






イ「やっと目を見てくれたな。逸らすなよ?」






コクコク頷く。イザナ殿下の目はやっぱり綺麗だった。夜の闇に一際輝く。



そのままぼーっと見つめていると






イ「……俺に惚れるなよ?」






あ「なっ!? ほ、惚れてませんっ!」






びっくりして顔を逸らすと、イザナ殿下の控え目な笑い声が聞こえた。






イ「いや、そこまで反応するとは思わなかったよ、」クスクス






そんな事を言いながら、まだ笑っている。なんかムカついたので、そっぽ向いたまま尋ねる。






あ「それで、取り引きとはなんですか?」







イ「あぁ、それはな俺に協力してくれないか?」







イザナ様を見ると至って真剣な顔をしていたので、背筋が伸びる。







あ「…というと?」







イ「……団長を捕らえる。お前も知っていると思うが、あの団長は裏取引をしている。国を転々と巡りながらな。」







黙ってその話を聞く。

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設定タグ:イザナ , オビ , 赤髪の白雪姫   
作品ジャンル:アニメ
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月華(プロフ) - ぴろろんぱさん» ありがとうございます! (2018年4月24日 16時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
ぴろろんぱ(プロフ) - 月華さん» 再開してくれてほんとによかったです!これからもずっと見続けるので頑張ってください!!! (2018年4月24日 16時) (レス) id: 6a697b7639 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - かりそめの蘇生さん» ありがとうございます!自分でもどうなるか分かりませんが、今後ともよろしくお願いします! (2018年4月24日 15時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 続きがずっと気になっていたので、更新再開してくれてすごく嬉しいです!これからも頑張って下さい! (2018年4月23日 15時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - ぴろろんぱさん» ありがとうございます!コメント見て、元気をもらいました!初めての作品で拙い文章ですが、よろしくお願いします。 (2018年4月23日 12時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月華 | 作成日時:2017年8月25日 21時

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