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〜謁見の間〜
私と団長はイザナ殿下とゼン殿下に御挨拶にいった。
長「この度は、我が劇団の城での公演のお許しを頂けたこと、誠に感謝致します。」
イ「あぁ、劇団の名声は常々耳にしていたからな。招くことが出来て、こちらとしても嬉しいよ。」
長「はっ。有り難きお言葉。最高の公演をお約束致します。」
イ「楽しみにしているよ、今夜はゆっくり休むといい。」
長「お気遣い、痛み入ります。では、失礼させていただきます。」
殿下達に礼をしたあと、退出した。長い廊下を歩いて、仲間の所に戻る。
それにしてもイザナ殿下は聡明そうだ。まだお若そうなのに威厳が伴っている。どんな人でもそうそうあの方相手に変な言葉遊びは出来ないだろう。
その後、城下の宿に泊まり朝を迎えた。
窓を開ければ素晴らしい朝だが、私の気は沈んでいた。
殿下の前で歌うのが嫌という訳では無い。お偉いさ
んの前では何回も歌ってきたし、何より私は歌うの
が好きだ。
気が重いのには別の理由があるが、まぁ後々分かるだろう。
朝ご飯を食べ、支度をしリハーサルと調整をした。
いつになく団長が張り切っている。
次期国王の前だ、失敗は許されない。
成功すればより一層名声があがり、本業の方もやりやすくなるのだから。
夜になり、イザナ殿下とゼン殿下、そしてその側近の方達の前で劇は開演した。
今回私が演じるのは「ロミオとジュリエット」のヒロインだ。
歌姫と呼ばれてる私は自分で作詞作曲したソロパートもある。
途中大きな失敗もせず、無事に劇が終わった。
長「長い間、ありがとうございました。以上をもちまして、終演とさせていただきます。」
もう一度舞台に立ち、皆で礼をする。
イ「実に素晴らしかった。やはり国境を越えて有名なだけはある。気に入ったぞ。」
長「恐縮でございます。」
イ「何か褒美をとらせよう。何を所望する?」
長「では、少し殿下にお話が。」
イ「ほう。いったいどんな話をしてくれるんだい?」
長「……。」兵や側近に目配せする
イ「……皆下がれ。」
兵「ぇ、いやしかし、それでは」
イ「かまわん。」
兵「…御意。」
イ「ゼンは残れ。」 ゼ「はい。」
その部屋には、団長と私、イザナ殿下とゼン殿下だけになった。
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月華(プロフ) - ぴろろんぱさん» ありがとうございます! (2018年4月24日 16時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
ぴろろんぱ(プロフ) - 月華さん» 再開してくれてほんとによかったです!これからもずっと見続けるので頑張ってください!!! (2018年4月24日 16時) (レス) id: 6a697b7639 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - かりそめの蘇生さん» ありがとうございます!自分でもどうなるか分かりませんが、今後ともよろしくお願いします! (2018年4月24日 15時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 続きがずっと気になっていたので、更新再開してくれてすごく嬉しいです!これからも頑張って下さい! (2018年4月23日 15時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - ぴろろんぱさん» ありがとうございます!コメント見て、元気をもらいました!初めての作品で拙い文章ですが、よろしくお願いします。 (2018年4月23日 12時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2017年8月25日 21時