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オ「そうなんだね。」
あ「うん。裏の人間からしたら、こういうの結構多いよね。」
オ「そうだね、でも人の心の痛みを他の人と比べることはできない。だからナノカ嬢の心の痛みを否定しなくていい。」
あ「うん、ありがとう。なんだか話すとスッキリするね。」
オ「それはよかった。俺はナノカ嬢が笑顔でいてくれることが嬉しいから。たとえ偽名でも嫌いにならないであげなよ。その名前は今まで一緒に生きてきた相棒だろう?」
あ「うん。一理あるかも。オビさんって面白い。」
2人で静かに笑った後、私はオビさんにイザナとゼンさんにもした、昔劇団であったことを話した。
あ「ということだから、私はもう人の死ぬとこなんか見たくないし、人を殺したくもない。」
オ「うん、そのために俺らがいるんでしょ。」
あ「いて、くれるの?」
オ「もちろん。」
あ「ありがとう、オビ!私嬉しい!」
オ「えっ、今名前……。」
あ「うん、なんかオビならいいかなって……ダメだった?」
オ「とんでもない!嬉しいですよ!えーと、名前は?」
あ「…一色月華と申します。」
オ「一色月華か…。いい名前。」
あ「本名呼ぶのは今回の大仕事が終わってからにしてください。それから呼び捨てで!」
オ「分かりましたよ、ナノカ。」
あ「うん!よろしい!なんて」
2人で一緒に笑ったあと、梟が近くに来たのに気付いた。
あ「あ、連絡しなきゃ。」
オ「誰に?」
あ「団長に。そうそう、これも話すって言ってたよね、ちょっと待ってね。」
オ「何書いてるの?」
あ「んー?○と△っと、よし梟ちゃん行ってらっしゃーい!」
そうやって私は梟を飛ばした。
オ「んねぇ、○と△ってどういう意味?」
あ「この商売をする時は、いつもこうやって連絡とってんの。今日抱かれたかと団長にとって害がある人かどうかってね。」
オ「…水商売みたいなの結構やってんの?」
あ「…うん。そうだね。もう既に変な病気にかかっちゃってたりして。」
私は自嘲気味に笑った。笑うしかなかった。
オ「そんな風に笑わないで。もっと自分の体を大事にして。」
あ「……優しいね。初めて言われた気がする。」
オ「これから何度でも言うよ。女の子なんだから。」
あ「オビっていい人ね。きっとオビに愛される人は幸せだわ。」
オ「そうかな、そんな人いたことないから聞ける人はいないよ。ナノカは好きな人居なかったの?」
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月華(プロフ) - ぴろろんぱさん» ありがとうございます! (2018年4月24日 16時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
ぴろろんぱ(プロフ) - 月華さん» 再開してくれてほんとによかったです!これからもずっと見続けるので頑張ってください!!! (2018年4月24日 16時) (レス) id: 6a697b7639 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - かりそめの蘇生さん» ありがとうございます!自分でもどうなるか分かりませんが、今後ともよろしくお願いします! (2018年4月24日 15時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
かりそめの蘇生(プロフ) - 続きがずっと気になっていたので、更新再開してくれてすごく嬉しいです!これからも頑張って下さい! (2018年4月23日 15時) (レス) id: 30c6595324 (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - ぴろろんぱさん» ありがとうございます!コメント見て、元気をもらいました!初めての作品で拙い文章ですが、よろしくお願いします。 (2018年4月23日 12時) (レス) id: 76bcbfb3bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2017年8月25日 21時