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ｰｰｰｰ
｢えっ･･･！？｣
やだ、何これ！怖い！
私は慌ててシーツを被せた。
｢ちょっと！隠さないで、大丈夫だから｣
鏡の中の人が慌てている。
恐る恐るシーツを取ると･･･
やっぱりそこには知らない男の人がいた。
｢やっぱり怖いっ！｣
｢まぁまぁまぁ。俺でよかったら悩み聞くよ？｣
最初は怖いと思っていたけど
話していれば全然怖くない。
それどころか優しいし面白いしいい声だし。
｢俺、弟者っていうんだ。｣
｢弟者くん。私はAだよ｣
｢知ってるよ。鏡の中からずっと見てたから。｣
｢ずっと？｣
そういえばこの鏡、私が物心ついた時からある。
｢最近A、難しい顔ばっかあしてるから
出てきたんだ｣
｢う･･･。だって･･･周りの女王は綺麗なのに
私は･･･｣
｢A、この世で一番可愛いのはAだよ｣
弟者くんの言葉に思わず苦笑してしまう。
｢そんなことないよ、でもありがとう。
励ましてくれてるんだよね｣
｢そうじゃなくて。
俺は本当の事しか言わないから。｣
そう言って鏡の中の弟者くんは優しく笑った。
ドキッ
その顔に思わず胸が高鳴る。
｢もう･･･。でもちょっと自信でたかも｣
褒められて悪い気はしない。
ニキビが出来て沈んでた気持ちが少し浮上した。
｢A、もうちょっとこっち来て｣
突然弟者くんに呼ばれ鏡に近づく。
｢そうそう、こうやって俺の手に手重ねて？｣
そう言って弟者くんが鏡に手を当てる。
｢･･････こう？｣
私も同じように鏡に手を当てれば
二人の手が重なる。
不意にギュッと手を握られたからと思えば
鏡の中から弟者くんが体を乗り出して･･･
小さな音を立てて唇が触れた。
｢！！？｣
瞬きをすれば弟者くんは鏡の中で
楽しそうに笑っている。
｢ほら、その顔。すっごく可愛い｣
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作者名：そすんさー | 作成日時：2018年4月21日 2時
