朝の星座占い 01(兄) ページ35
ｰｰｰｰ
『今日の1位はおうし座のあなた！
嬉しいことが起こって一歩前進できるでしょう。
ラッキーアイテムはめがね。』
｢眼鏡か･･･いつもかけてるしな･･･｣
そう呟いて指で眼鏡をあげた。
｢･･････｣
部屋に入るとAが台に乗って
棚に手を伸ばしていた。
小さな台が心もとない。
｢わっ｣
俺が不安に思った瞬間台がぐらついて
Aがバランスを崩した。
｢っと、危な･･･！｣
俺は慌てて駆け寄り倒れそうになるAを
抱きとめ･･････
｢･････････｣
顔に柔らかい感覚。
｢わぁ、びっくりしたぁ。
ありがとう兄者さん｣
｢いや、いいんだ｣
今日はついてるな。
｢今日は風が気持ちいいね｣
天気もいいからAと近くの海までドライブ。
車から降りれば海沿いということもあり
少し風が強い。
Aはなびく髪を手で抑える。
その瞬間強い風が通り抜ける。
Aのスカートがふわっと舞って･･･
｢きゃっ･･･！｣
慌ててスカートを抑えたAが赤い顔をして
こちらを睨む。
｢見た？！｣
｢おう･･･｣
俺の顔、絶対緩んでるな･･･。
ソファでテレビを見ながらまったり。
珍しくAが俺の肩に頭を乗せる。
｢なんだよ｣
｢たまにはいいじゃん｣
ちょっと恥ずかしそうにするAの
肩に腕を回して引き寄せ顔を近づけ･･･
｢痛っ｣
眼鏡がAに当たった。
ラッキーアイテムはめがね、じゃなかったのか？！
｢もう･･･いい雰囲気だったのに｣
少し頬をふくらませたAが俺の眼鏡をとって
顔を近づける。
柔らかい唇が重なる。
｢Aからなんて、珍しいな｣
｢もういいじゃん、そういう気分なの！｣
『今日の1位はおうし座のあなた！
嬉しいことが起こって一歩前進できるでしょう。
ラッキーアイテムはめがね。』
俺の頭の中には朝の星座占いの言葉が響いた。
ｰｰｰｰ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 129人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：そすんさー | 作成日時：2018年4月21日 2時
