Tipsy 01(乙) ページ3
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『今日仕事のあとご飯食べて帰ろうよ』
休憩中、彼からの連絡。
いつもはどちらかが夕食を作るんだけど
たまには外食もいいよね。
『うん、いいよ。終わったら連絡するね』
やった。楽しみだな。
休憩あとの仕事はあっという間。
定時で仕事を終えてすぐに彼に連絡をする。
そしたらすぐに返事がきた。
『俺も終わったよ。駅で待ち合わせよっか』
駅につけば改札を出たところに彼の姿を見つけた。
スマートにスーツを着こなす彼はとっても素敵で
行き交う女の子達もチラチラと彼を見ていた。
そんな彼の元へ少し小走りで向かう。
｢おついちさん、お待たせ！｣
｢A、お疲れ様。急がなくてもよかったのに｣
｢おついちさん、あのままだと
誰かに声掛けられちゃいそうだったし･･･｣
私の言葉におついちさんが笑みを浮かべて
頭をポンポンと軽く撫でた。
｢掛けられたとしても俺にはAがいるからさ｣
｢！｣
こういう事してもかっこよく見えちゃう
おついちさんってなんだかすごいな。
おついちさんが選んでくれたお店は
最近できたばっかりのモダンな造りのバル。
通された個室にはカップルシートのソファ。
間接照明がいい雰囲気。
｢オシャレだね、ここのお店。｣
｢でしょ？ここ、Aと一緒に来たくて
今日誘ったんだよね｣
｢そうだったの？ありがとう｣
なんだか嬉しいなぁ
注文した料理がテーブルに並んだところで
グラスを合わせる。
｢お疲れ様〜｣
｢お疲れ様｣
お酒も美味しい！料理にも期待が膨らむ。
ふと私の視界に入ったのは
きっちりと結んだネクタイをグイッと緩める
おついちさんの姿。
｢･･････｣
その姿が妙に色っぽくて思わず見入ってしまう。
｢ん？なに？｣
私の視線に気付いたおついちさんが首を傾げる。
｢なんだかちょっと色っぽくて･･･｣
｢なにそれ、Aの方がずっと色っぽいのに｣
そう言って二人の距離が縮まり
ソファが小さく軋んで軽く唇が触れ合った。
｢今日は酔っちゃいそう｣
そう言って目を細めて笑うおついちさん。
その色気に私まで酔ってしまいそう。
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作者名：そすんさー | 作成日時：2018年4月21日 2時
