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【夢でもし逢えたら】04(弟) ページ10

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『えっA?!なんで、どうして、
えっ、ちょっと待って! 』

『ちが、違うの!起きたら、起きてないけど、いきなりここで』

もう二人で何言ってるかわからないくらいパニック。

『と、とりあえず落ち着こう』

『うん、深呼吸、深呼吸』







『ここ、俺の部屋だけど夢の中みたいだな』

『うん、そうみたい・・・
知ってる場所の時もあるんだね』

『そうだね・・・。俺の部屋の夢、
これで二回目なんだけど
やっぱり覚えてないよな』

そうなんだ、・・・だけど部屋を見渡しても
見覚えは全くない。

『うん、・・・ごめんね』

『いいんだって。今回は覚えてたんだしさ』

『だって覚えておきたかったから』

そこまで言ってふと疑問が浮かんだ。


覚えておきたかったから覚えてた。

それなら前の夢を覚えてないのは・・・・・・。



『A?』

『あ、ううん。なんでもないよ』


黙ってしまった私を不思議そうにみる弟者くん。
笑って首を振って、深く考えないようにした。

と言うよりも考えようとしても
モヤがかかったようにな感覚になって
考えられなかった。






『今日はどうする?』

『どうしよっか、
せっかく弟者くんの部屋に来れたし
ゆっくりしたい気も・・・
あ、でも外に遊びに行くのもありかなぁ・・・』

『Aが決めていいよ』

うーん、どうしようかな・・・
この間は遊園地で遊んだから・・・

『じゃあ今日は部屋でゆっくりする!』




弟者くんの部屋にはゲームが沢山あった。

普段ゲームをしない私に丁寧に教えてくれて
すごく楽しむことが出来た。


『弟者くんってゲームすごい上手だね。
教えるのも上手だし』

『そんな事ないって。Aのセンスがいいんだよ』

『ふふ、そうかなぁ〜』


そんな会話をしていればまた眠気に襲われる。

『あ、夢から覚めるみたい』

『俺もだ。A・・・これ』

弟者くんの指が私の手首に触れる。

そこには前につけてもらったブレスレット。

『つけてくれてたんだ、嬉しい』

弟者くんの指が手に触れて、大きい手に包まれる。

『また、逢えるよな』

『うん、逢えるよ。そう思ってるから』

そう言って手を握り返し、視界は暗転した。





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おわりとはじまり 01(弟)→←02



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設定タグ:2bro , 兄者弟者 , おついち   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:そすんさー | 作成日時:2018年3月12日 0時

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