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想いは言うなれば 01(乙) ページ8

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こんなにも距離を感じたことはない。
こんなにも距離を憎たらしく思ったことはない。


引越し当日は離れることが寂しすぎて
二人で夜が明けるまで過ごした。


そして時間が経ってくると
ひしひしと募ってくる虚無感。


『A、元気してる?』

『うん、元気だよ。おついちさんは?
花粉とか大丈夫?』

『俺は花粉耐性3着けてるから。』

『ふふ、なにそれ』


そんなたわいもない話をしていれば
あっという間に時間は過ぎていく。


『そろそろ寝ないとだね』

『そうだね・・・』

なかなか電話を切れない。
それはお互い様だ。


『寝よっか・・・』

『うん、・・・じゃ、・・・おやすみ』

『おやすみ・・・』


電話を切った後の静けさが嫌いだ。



遠距離なんて時間が経てば慣れてくる、
そんな話を聞いたことがあるけど
それは嘘だと思う。

会いたい気持ちは大きくなるばかり。

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設定タグ:2bro , 兄者弟者 , おついち   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:そすんさー | 作成日時:2018年3月12日 0時

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