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Friday the 13th 01(弟) ページ38

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「・・・・・・ここ」

どこ?


気がついたら見慣れない場所。
しかも薄暗いしすごく静か。

「射撃場かなぁ・・・」

少し開けた場所には射撃用と思われる的が
いくつも並んでいる。


「誰かいませんかー」


声を出すけど返事はないし、物音もしない。

「・・・なんか怖い・・・・・・」

妙な恐怖を感じてその場をあとにしようと
足を進めた瞬間、
どこか遠くの方から人の声が聞こえた。

それも切羽詰まったような叫び声が。



一瞬にして足が固まる。

(ど、どこかに隠れなきゃ・・・)


何かここはおかしい。
危ないことに巻き込まれている気がする。

そう思って辺りを見渡した。



「あっ」

少し遠くに家が見える。

(あそこだ!)

あそこに隠れよう。
こんな所でウロウロしてちゃ危ない。





家はそう遠くない場所にあった。


ドアノブに手をかければ鍵はかかってないみたい。

中は電気がついていて明るい。


(とりあえず中に入って・・・・・・)


ドアを閉めた瞬間体が強ばる。

ドアには大きな木のかんぬき。
それが意味するものがなんなのか
考えたくもない。

これをしないといけないような何かが
外にいるということ。


「なんなの・・・これ・・・」


ゆっくりとドアから離れる。


どこかに隠れようと部屋の中を歩き回っていれば
また外で悲鳴が響いた。

今度はそう遠くない気がする。


「ど、どうしよう・・・隠れなきゃ」


そう思った瞬間バチンという大きな音とともに
部屋の中が真っ暗になった。

「っ!!!」

心臓がうるさいくらいに鳴ってる。
声を漏らしそうな口を手で押さえる。

手探りで暗闇の中、廊下を進む私の後ろで
大きな音を立ててドアが壊れた。

「きゃっ・・・!」

振り返れば誰かが斧でドアを壊している。
その隙間から見えたのは
ホッケーマスクを着けた男。

(逃げなきゃ・・・っ)


もつれる足をなんとか動かして階段を上る。
奥の部屋に鍵をかけてクローゼットに身を隠した。

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:そすんさー | 作成日時:2018年3月12日 0時

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