今日はお菓子の日 01(乙) ページ20
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今日がお菓子の日って知って
俺は棚から調理器具を取り出した。
冷蔵庫の中には貰い物の栗。
前にAがマロングラッセ好きって言ってたな。
「よし!」
時間もあるし、
可愛い恋人のために作ってあげましょう。
そういえばこの間ネットで、
メレンゲでガナッシュをはさむ
メレンゲショコラなるものをみたな。
「マロングラッセ、はさんでみるか」
上手くいくかはわからないけど、
頭の中ではいい感じに出来上がっている。
エプロンを着けて、さぁ作ろうか。
焼きメレンゲは思ったより簡単に出来そう。
問題はマロングラッセ。
こいつが意外に難しい。
なんとかいい感じに出来上がって一安心。
あとはマロングラッセを
焼きメレンゲではさんだら完成、と。
『 ピンポーン』
はさみ終わってお皿に並べた時、
ちょうどインターフォンが鳴った。
「来たかな?」
ドアを開ければそこにはAが。
「ちょっと早かったかな」
「ううん、ピッタリ。いいタイミングだよ」
今日はAとお家デート。
Aの手には二人のお気に入りの紅茶。
「なんかいい匂いする!」
「いいもの作ったんだ、一緒に食べよう」
そう言って中へとAを入れる。
「わぁ!すごい、おしゃれ!」
お皿に乗せたマロングラッセを見てAが
顔を輝かせた。
「でしょ?焼きメレンゲではさんでみたんだ」
「すごいね、おついちさんには叶わないなぁ。
女子力高すぎます」
褒められてるのかなぁ、うーん。
Aのことだから
素直に褒めてくれてるんだろうな。
紅茶を入れて二人でティータイム。
「紅茶美味しいね」
「うん、マロングラッセも食べてみて?」
「はーい。・・・・・・ん、美味しい〜」
幸せそうな顔。
「俺、Aのその顔好きだな」
「ん?」
キョトンとするA。
「マロングラッセってどんな意味があるか知ってる?」
「ううん、どんな意味?」
「それはね・・・」
小さく笑ってそっとAの耳元に唇を寄せた。
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作者名:そすんさー | 作成日時:2018年2月3日 0時