高鳴る気持ち 01 ページ47
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「A何やってんの?」
「あ、弟者くん」
飲み会に参加してた人からの
飲み直そうという誘いを断りきれずに
困ってたら弟者くんが声をかけてくれた。
「Aこの後前に言ってた店行こうよ、ね?」
この前言ってた店?
最初は何のことか分からなかったけど
弟者くんにニコッと軽く笑いかけられて気付いた。
私が困ってたからわざわざしたことのない話題を出して
断る理由を作ってくれたんだ!
「え、あっ、うん」
意図がわかって慌てて同意すれば誘ってくれた人は
残念そうに戻っていった。
ちょっと申し訳なかったなぁ・・・。
「Aさっき断れなかったんじゃない?」
弟者くん、やっぱり気付いてたんだ。
すごいなぁ。
「えっあ、そう・・・なんか、断るの悪いかなって・・・」
「悪いかなって思って付き合うの?」
思ったよりグイグイくることにビックリした。
そんなに喋ったことなかったのに。
「それはしないんだけど・・・
どうやって断ればいいかなって・・・
嫌な気持ちにさせたくないし」
ほんとに断るの苦手・・・。
さっきも弟者くんが来てくれなかったら・・・。
「じゃあさ、今度さっきみたいな事あったら俺呼んで?
俺が断ってあげるよ」
思ってもみなかった提案に思わず笑ってしまった。
私なんかのために?すごく優しいんだなぁ。
私たちは飲み会のあと、弟者くんが言ってたお店に
2人で行くことになった。
あんまり話したことなかったけど
クラスでも目立ってるしいつも楽しそうで
ついつい目で追ってた。
そんな弟者くんと仲良くなれるなんて・・・。
嬉しさとドキドキで私の胸は高鳴り始めた。
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作者名:そすんさー | 作成日時:2017年10月13日 22時