【無題】この気持ちは (ページ39)

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｢え･･･それ、って｣

いや、勘違いするな俺。

Aは天然だ、しかも鈍い。

俺が思ってる言葉は返ってこないぞ！

｢うん、いつも思ってたけど、弟者くんと一緒にいると
安心するんだ。なんて言うのかな･･･
ほら、飲み会の時に断りきれなくて困ってたことに
気づいてくれたり、ゲーム教えてくれたり。
この間も〇〇くんのサークルの人たちと
ゲーセンに行った時も弟者くんだけが疲れてることに
気づいてくれたし･･･。｣

改めて言われるとちょっと気恥しいな･･･。

Aは少し間を開けてからまた口を開いた。

｢だからね、弟者くんといる時は無理しなくても
いいのかなって思えるんだ。そう思ったら
すごく安心しちゃって･･･一緒にいるのが嬉しいというか
一緒にいたいというか･･･。｣

俺も同じ気持ちだ。

｢無理してたら気付くよ、いつも見てるんだから。
Aには無理してほしくないし、それに
俺も一緒にいたいと思ってるよ。｣

そこまで言って告白紛いの言葉を口走ったことに
気付いて思わず顔を上げた。

その瞬間、顔を真っ赤にしたAと目が合った。
俺も同じ顔をしてるんだろう。

気まずい沈黙。

どうしよう･･･。

その瞬間、司書の人にもうすぐ閉館だと声をかけられた。

俺たちはお互いドキマギしたまま荷物をまとめ
学校を後にした。

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