わたし《いちごみるくさんリク》【てつやside】 ページ33
て「…う、ん?」
虫「…あ、てつやおきた」
り「良かった、じゃあとしみつとゆめまる呼んでくるね」
て「えぇ…」
慌ただしい2人の動きに脳が追いつかない。
今日は、Aとお菓子買いに行こうってなって、Aがなんかヘンで、Aのこと困らせてやろうって思っちゃって、そしたら向こうからトラックが…
そうだ、そこでAが俺を突き飛ばして…、
て「A、Aは??」
さっきまで眠っていたせいか、俺の声がなんだか震えているような気がする。
虫さんは堅い表情のまま、少し躊躇うようにぽつりぽつりと話し始めた。
Aは無事でいること、突っ込んできたトラックの運転手は信号無視で捕まったということ、俺はただ気絶してただけだったってこと。
はぁぁ、とため息をつけば、心持ち体が軽くなった気がした。
しかし、虫さんは安堵の表情も浮かべることなく話をやめない。
虫「…ただ、」
て「ただ?」
虫「Aが僕たちを覚えてるかは、まだ分かんないんだって」
て「…え?」
虫「ぶつかったときの衝撃で、脳になにか損傷があったらの話なんだけど…」
て「記憶喪失ってこと…?」
虫「まだ確定はしてないけどね。Aが起きたら、会いに行こう」
正直、こんな展開はドラマでしかないと思ってた。
ドッキリなんじゃないかって期待してしまいたくなるくらいに実感が湧かなくて、そんな期待しかできないくらい追い詰められる。
記憶の無くなったAと俺らの今後の関係を考えれば考えるほど胸が苦しい。
よほど変な顔をしていたのか、虫さんは少し笑って言った。
虫「てつやが思い詰めることないよ、ほんとに二人が無事で良かった」
て「…うん、ほんとによかった」
今でも鮮明に思い出される冷たい地面とAの悲しげな表情。
…あのときAに我儘なんて言ってなかったら、Aはこんな目に遭わなくて済んだんだ。
時間が経てば経つほど、不安は募っていくばかりだった。
わたし《いちごみるくさんリク》【てつやside】→←わたし《いちごみるくさんリク》【てつやside】※事故の表現あり
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むめ(プロフ) - 優さん» ありがとうございます(;▽;)嬉しいです(;▽;)更新めちゃくちゃゆっくりですが、どうぞお付き合いください(;▽;) (2019年1月2日 20時) (レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
優 - めちゃくちゃ好みの作品です!更新頑張って下さい!応援してます! (2018年12月28日 14時) (レス) id: b364b26750 (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - むめさん» 全然大丈夫です! (2018年9月9日 21時) (レス) id: d9dc425cfd (このIDを非表示/違反報告)
むめ(プロフ) - いちごみるくさん» リク了解しました!!ドラマとかそんな感じでも大丈夫でしょうか...??( ´艸`) (2018年9月9日 16時) (レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく(プロフ) - リクエストいいですか?てつやと2人で買い物に行って車が赤なのに突っ込んできて、てつやがひかれそうなところをたすけて代わりに引かれてしまう、そして記憶喪失になる的なのできますか?記憶はそのうち取り戻す的な感じで、お願いします! (2018年8月28日 20時) (レス) id: d9dc425cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むめ | 作成日時:2018年6月15日 1時