怖い【あなたside】【虫眼鏡side】《スノウさんリク》 ページ10
「もしもし虫くん?」
『もしもしぃ?どうしたの?』
「虫くんの好きなやつ無かった〜」
『僕は何でもいいよ笑 Aは何にしたの?』
「私はおにぎりにした〜」
『じゃあ僕もおにぎりで!』
「了解した〜」
おにぎりを適当に4つほどかごに突っ込んでお会計。
あ、チロルチョコ食べたい。
そんなことを考えているうちにお会計は終わり、お礼を言ってからコンビニを出た。
…よし、全員分買った!
袋を閉じてまた歩きだそうと前を向くと、背中に何かが押し付けられている感覚。
さっき虫くんに電話した直後電源を切っていたことを思い出し、咄嗟に虫くんに電話を繋ぐ。
《振り向いたり暴れたりしたら刺すぞ。…歩け》
そう言われてやっと、私は刃物か何かを突きつけられているということを理解した。
今の言葉、虫くんが聞いてますように。
息を整えつつ、時間を稼ぐためにゆっくりと歩を進めた。
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虫「A今日なんかおかしかったよね?」
と「俺今から行こうかな」
て「え、俺も行く」
り「なら俺も行くよ」
虫「多すぎるわ」
…僕達ちょっと過保護すぎるかな、とは思うけれど、Aだから仕方の無いこと。
Aを迎えに行こうと全員で上着を羽織って準備をしていると、僕の携帯が震えた。
Aからだ。
虫「もしもし?」
電話に出るが、返答はない。
代わりに、低い男の声が風の音に紛れて微かに聞こえるだけ。
《…刺すぞ》
前半部分はよく聞こえなかったけれど、はっきり聞こえたのは"刺すぞ"というフレーズ。
Aが、僕達に助けを求めてるんだ。
一気に血の気が引いていくのが分かった。
虫「僕、警察呼ぶから誰かコンビニまで車出してもらっていい?」
て「え?どういうこと?」
と「は?」
り「わかった。てつや、としみつ、とりあえず行くよ。」
混乱したのかうろうろし始めたてつやととしみつの腕を引き、りょうくんは車のキーを持って足早に家を出る。
僕は警察に一通り事情を話したあと、走っていく3人の背中を追いかけた。
汗は止まらず、足も少し震えている。
体力云々の話ではない。
…あのとき僕達が早く異変に気付いて止めていれば、Aは怖い思いをしなくて済んだのに。
僕は、僕を憎んでいる。
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むめ(プロフ) - さほさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます( ;∀;)まだまだ頑張るのでよろしくお願いします!!( ;∀;) (2018年3月31日 13時) (レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
さほ(プロフ) - おもしろいしなんかキュンとするしですごく良いです!!(語彙力) 同じ小説を作る者としてもすごく尊敬します(;;) (2018年3月31日 12時) (レス) id: 23ae1cebf1 (このIDを非表示/違反報告)
むめ(プロフ) - 咲夢さん» 返信遅くなっちゃって申し訳ないです。゚(゚´Д`゚)゚。 私もこの作品書きながら、「やべぇ書き終わるまで寝れねぇwww」ってなってました笑 これからもどうぞ駄作者をよろしくお願いします(*´ω`*) (2018年3月26日 1時) (レス) id: 31725d356a (このIDを非表示/違反報告)
翡翠(プロフ) - むめさん» こちらこそ楽しませていただきました、、お疲れ様でした! (2018年3月11日 20時) (レス) id: 260c83828d (このIDを非表示/違反報告)
咲夢(プロフ) - めちゃくちゃ楽しまさせてもらいました!投稿される度に「あ、キター!」ってなってましたw4章(?)が始まったくらいに読み始めたのですが、「あ、これ寝れんわ」ってなってました!他の作品も頑張ってください! (2018年3月11日 18時) (レス) id: e6df225607 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むめ | 作成日時:2018年1月14日 17時